陸のサンゴ礁「さんご畑」(読谷村)で地球の危機を身近に
「サンゴの白化が問題になることが多いですが、それはなぜかご存知ですか?」。今回訪れた読谷村の海辺にある陸上のサンゴ礁「さんご畑」の代表・金城浩二さんは参加者にそう問いかけます。
地球の7割が海で、サンゴ礁はその海のわずか0.1%。そのサンゴ礁に、海の生きものの約25%が依存しているそう。そのため、サンゴが死んでしまうと生態系が崩れ、自然破壊や、私たちの食を含めた生活にも影響が大きいといいます。
「さんご畑」では、サンゴの苗を育て海に還す活動をしています。活動当初は天敵のいない環境下で大切に育てていたそうですが、過保護に育てたサンゴは海に放すと天敵に食べられてしまうこと多い傾向があるといいます。その他にも海に植え付ける際には、種類によって育てる環境や場所を変えるなど、さまざまな工夫が必要なこともわかってきたとか。現在は、施設内のサンゴの池では天敵となる魚も一緒に飼育し、魚にかじられたり、紫外線や水温などの負荷を経験させることで、厳しい自然界でも生き抜けるサンゴに育つといいます。
「本来のサンゴはこんなに美しいの?」と私も驚いたのですが、美しいサンゴが育つ様子を眺めながら、サンゴについて知るだけでも一見の価値があります。
でも「自然環境のために何かできれば」と思っているのなら、もう一歩進んで、「さんごの苗作り」にチャレンジをしてみるのもおすすめです(要予約。ひと苗、大人4000円、学生3800円、中学生以下3600円 ※入場料込み)。
自ら株分けをした苗が、いつか海へと放たれ豊かな生態系を育む……そんな姿を想像しながら苗を作れば自然への関心もぐっと高まります。
■陸のサンゴ礁「さんご畑」https://www.seaseed.com/coral-farm ※営業時間や入館料など詳細はサイトで確認を