コーディネートしやすく着回しの利くベーシックカラー。皇后雅子さまもよくお召しになっているベーシックカラーだが、おしゃれに見せるコツを探りたい。雅子さまの春のべーシックカラーコーデをチェック。着こなしのポイントをスタイリストの横山麻里さんとともに振り返る。
ベーシックカラーをおしゃれに見せるコツ存在感のあるアクセサリーをつけること
「ベーシックカラーのファッションは、シンプルになりすぎないように、存在感のあるアクセサリーを使ってください。大きめのアクセサリーでもいいですし、華奢なアクセサリーを重ねてつける、デザイン性のあるアクセサリーをプラスするのもおすすめです。これからの季節、手元が出るデザインの洋服が増えるので、手元にボリュームを出してもいいと思います。顔周りの印象も重要なので、イヤーカフとイヤリングを重ねるアクセサリー使いはトレンド感が高まります。
また、異素材をMIXさせると、コーディネートに奥行きが出ます。レース、フェイクレザー、シースルー、エナメル小物などを取り入れてみてください。ベーシックカラーコーディネートは、きれいにまとめすぎないのがおしゃれ。例えば、シースルー素材のトップスには、きれいめボトムではなく、カーゴパンツやデニムなど、カジュアルボトムを合わせるとバランスがいいです。メンズライク×レディライク、甘いテイスト×辛口というような、相反するテイストを合わせると大人のおしゃれ感が高まります」(横山さん、以下同)
スーツの白の切り替えを小物にもリンクさせたツートーンコーデ
1994年5月、第24回戦没殉職船員追悼式にご出席の雅子さまは、白の切り替えデザインがポイントのネイビーのセットアップをセレクト。
「ツートーンコーディネートでまとめられたシックな装いの中にも、爽やかさが感じられるスタイル。ベーシックカラーの組み合わせですが、ジャケットの切り替えデザインはとても目を惹きます。上半身に視線が上がり、さらに、Iラインも強調され、スタイルアップにつながるデザイン。パンプスもバイカラー配色を合わせられ、おしゃれ度の高さが感じられます。ベーシックカラーでも、デザイン性のあるデザインをセレクトすると、とても華やか。さらに帽子やアクセサリーで白を取り入れると、明るく上品な雰囲気に仕上がります」
ビッグジャケットにタイトスカートで好バランスなオールホワイトコーデ
1999年5月の春の園遊会は洋装でお出ましの雅子さま。デザインに特徴のある白のセットアップをお召しだった。
「オールホワイトのコーディネートは、それだけで清楚で女性らしい印象です。単調なコーディネートにならないように、織り生地をセレクトしたり、帽子、大きめのアクセサリー、ワンハンドルバッグというようなポイントになる小物使いをされたりしているのが素敵です。少しカーブした帽子のつばのデザインや、長め丈のジャケットにより、きれいにまとめすぎず、甘くなりすぎない、大人のオールホワイトの着こなしになっています」
バイカラーのセットアップに小物もバイカラーでスタイリッシュに
1999年6月、ご夫婦で栃木県・日光市をご訪問。東武下今市駅に到着された雅子さまは、おしゃれなセットアップをお召しだった。
「バイカラーのセットアップは、白い襟や袖口がコーディネートのポイントにもなりつつ、大きな白い襟は顔周りを明るい印象にさせています。小物も同色でまとめ、全体のトーンが統一されていますが、バイカラーなので、小物の存在感もばっちり感じられます。全体はシックなカラーですが、洋服、小物、ともにデザイン性が高いので、単調にならず、目を引くスタイルです」