飼い主さんも子犬・子猫が社会性を養うサポートを
なお、犬の場合は社会化期が生後12、13週頃まで続くとされるので、生後8週過ぎに迎えた子犬には引き続き、トレーニングが必要です。人と接することや、生活の中でいろんな物音がすることに慣れてもらう必要があります。
「飼い主さんは子犬を過保護にしないで生活音を聞かせてあげて、あとは例えば宅配の人が玄関ドアの前まで来ても吠えなかったら褒める、すぐそばを通る自動車や自転車に反応せずに落ち着いていられたら褒めるといったことで、子犬の社会化に協力してあげてください。動物病院やブラッシング、歯みがきなどにも早めに慣らしておきたいですね。ちなみにシャンプーはワクチン接種から1~2週間後がいいので、少し先で大丈夫です」
猫は生後8週までに社会化期が終わるとされているが…
猫の場合は、生後8週までに社会化期が終わるとされますが、やはり子猫の間に、飼い主さんのお友だちと遊んだり、手からフードをもらったりする経験をさせてあげると、その後の性格形成に好影響が期待できるそうです。
最後に、内山さんに8週齢規制について改めてメッセージをいただきました。
「身体と精神が健やかに成長していくために、子犬や子猫にとって、親きょうだいと過ごす時間がやはり重要です。8週齢規制はこのような理由があって法制化されているので、厳格に守られるべきですし、飼い主さんにも意識していただけたらと思います」
◆教えてくれたのは:獣医師・内山莉音さん
獣医師。日本獣医生命科学大学卒業(獣医内科学研究室)。動物病院を経て、アニコム損害保険(株)に勤務。現在もアニコムグループの動物病院で臨床に携わる。
取材・文/赤坂麻実