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67歳オバ記者、MRIですい臓の“黒い影”を調べると…「のう胞は1つではなく3つありました」その後、医師が告げたのは

オバ記者
先日受けたMRI検査結果を聞きに病院へ向かったオバ記者
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年を重ねると誰しも体に不調は出てくるもの。ライター歴45年を迎えたオバ記者こと野原広子(67歳)は昨年末、すい臓に「のう胞」が見つかった。詳しく診てもらうために先日、MRI検査を受けた。その検査結果がわかる日、担当の医師が告げたのは――。

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すい臓の“黒い影”は検査で…

ああもう、何回経験してもいやなのが大学病院の検査結果“発表”よ。一昨年の秋は「卵巣がんかも」という疑いで検査につぐ検査をした。病気の素人は、一度の検査でスパッと結果が出ると思うから、その日は何があってもいいように朝からシャワーを浴びたり、新しい下着なんか着て、腹を切られるような覚悟で病院の自動ドアをくぐる。が、予約時間から待たされること1時間、2時間。せっかくの覚悟ももうどうでもいいやという気持ちになった頃に名前を呼ばれる。

「境界悪性腫瘍」診断から約1年、今度は「膵のう胞がある」と医師から告げられたオバ記者
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ところが、医師からパソコンの画面を見ながら懇切丁寧に説明されても、検査結果はどうもわからなかったんだわ。私の理解力がないから? いや、それもあるけど「卵巣がんの疑い」というのがそういう病で、本当の本当のところは手術で全滴して顕微鏡で見ないとわからない。ということを、最初にイヤというほど強調してくれたらもう少し気楽に構えられたのにさ。と愚痴って、今回の検査結果がわかるまで気を紛らわせていた私。

というのも今回の“結果発表”は前回の卵巣のように切ったら安心のような部位ではなくて、がんになった場合5年生存率がめちゃくちゃ低いすい臓。実はここに黒い影が見つかったのは卵巣のMRI検査のときで、その時に調べたらがんではなくて“のう胞”という液状のものが入っている袋。卵巣の摘出手術を控えている私には特に伝える必要はないという判断で、婦人科の担当医は手術の1年後の婦人科検診の時に「大きさは6mmですからこのくらいですね」と親指と人差し指の隙間を開けて見せてくれたの。

オバ記者
昨年、卵巣がんの疑いで手術を受けたオバ記者
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それでも今後のことを考えると、ちゃんとすい臓のMRI検査をした方がいいと内科の医師に言われ検査の予約を入れた。それが1週間前でその結果を先日、聞きに行ったというわけ。

「のう胞は1つではなく3つありました」

朝一番の内科の待合室は私のほかに少し年上?の男性がひとり。婦人科はお腹の大きな妊婦さんやら子連れの女性。それから私みたいな中高年で、「どこに座ろうかな」と思うほど患者がひしめいているけど、内科は違うんだよ。前回、私のすい臓の画像を見せながら「これから経過観察をしましょう」と医師に説明をされた時もそうだけど、無気味なほど患者がいないの。

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待ち時間の長い大学病院だけど内科は患者がほとんどいない
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おかげで待ち時間は数分だけど、その数分がとてつもなく重たい。自分の人生の残り時間とか、考えるのはそんなことばかりよ。だから? 名前を呼ばれて、診察室に入って、「はい、こんにちは」というM医師の声のトーンで腹筋がする〜っとゆるんじゃった。ああ、大したことは言われないんだなと私の中の野生がキャッチしたの。

ところが画像を示しながらの第一声は「のう胞は1つではなくて3つありました」ときた。見れば白い“たらこ”のような形のすい臓に黒いものが3つ写っている。それを博多華丸似のM医師は、「いずれも今のところはがんではありませんでした。大きさも一番大きなところで1cmから5mmですからごく小さいと言えます」と淡々と言うのよ。

そして私ののう胞は、すい臓の大きな管にできているのではなくて、その枝葉を膨らませているもの。医学的な病名は膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)と、ムズカシイことを言うから、「録音してもいいですか?」と聞いたら、「じゃあ、紙に書きますね」と書いてくれたのがこれ。太いすい管にできたのう胞より危険度がグッと低いんだって。

オバ記者
M医師が書いてくれたメモ
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「えーと野原さんは67歳ですか。ではこれから10年は半年に一度か、変化がなければ一年に一度、CT検査などをして経過観察をしましょう。そしてもし大きくなってきたらその時に手術をするかどうか決めます」とM医師。

経過観察をしているとがんになっても最小の時に見つけられるから生存率はグッと上がるのだそうな。そして「すい臓は自覚症状が出たら助かりませんからね」とサラ~ッと言う。

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