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《双子コンビの裏の顔》ダイタク“酒・ギャンブル・女のクソ人生”語る【M-1GP直前特集・1杯目】

実は準決勝の前の日、初めて酒を抜いたんです

──準決勝の舞台が終わった後、手応えはありましたか?

大:自分たちの体感としてはしっかりやれて、ちゃんとウケて、大丈夫かな~って。

拓:出番前に大の顔を見たら「大、緊張してねぇわって思ったんですよ」

大:顔見ればわかります。

拓:じゃあ俺も丁寧にやれば大丈夫だなって思ったときに、ちょっと緊張するんですよ。逆に大が緊張していたら、俺だけは冷静でいなきゃと思って冷静になれたりとか。

大:準々決勝はすげぇ緊張するんですけど、準決勝だとここ3年くらい緊張はしなくて、もうやるだけだと。今年舞台袖で拓のことをぱっと見たら、拓は緊張していて、舞台に出たときの最初の言葉が0.03くらい詰まったんですよ。

1品目はナムル盛り合わせ(撮影/田中智久)
写真3枚

拓:これややこしいんですけど、“その時”は緊張していないんです。「丁寧に言わなきゃ」って思った時に0.03秒くらい詰まったんですよ。今日あんまり舌が回らない日だってそのときにわかるんです。そこからは僕は置きにいく作業。感情を乗せてベストパフォーマンスをするよりも、今日は噛まない方にシフトしたっていう。

大:ぼくらの漫才はテンポが速いんで、今日調子悪いって思ったときに2、3回は絶対噛むんですよ。セリフ量も多いんで。

拓:どんなに気を付けてもね。

大:実は準決勝の前の日、初めて酒を抜いたんですよ。マッサージにも行ったらめちゃくちゃ元気になって(笑)。「今日は噛まないわ!」って思ったときって、どんなセリフでもめっちゃ早く言える状態になるんです。それで拓の緊張を落ち着かせるしかないと思ったんで、最初の振りとボケまでの間をゆっくり大きな声でしゃべったんです。でもそれはお客さんも気づかないし、下手したら拓でさえも気づかないくらいの。ちょっと間を与えて冷静になってくれたらいいなって思ったんですけど、1、2分やって、拓はこのままの状態が続きそうだと思ったので、とにかく俺はリラックスしている感じを出してベストパフォーマンスで行こうと。でもそれはお互いさまで、逆のときもあったし。

拓:だから置きにいけるようになっただけマシですね。これはもう芸歴があるから。どのコンビもそうですよ。

2杯目につづく

【プロフィール】

ダイタク/1984年12月28日生まれ。熊本県出身。2009年に結成した双子コンビで、東京吉本に欠かせない兄貴的存在。12月22日18時30分から生放送の『M-1グランプリ2024』(テレビ朝日系)に、初の決勝進出を決めた。