
その手軽さから、ここ10数年で市場規模がほぼ倍に成長した「パックご飯」(食品需給研究センターHP「食品産業動態調査」より)。昨年から続く米の価格高騰や品薄感から、さらに注目が集まっています。数ある商品の中で、家で炊いたご飯に匹敵する1品は?米のプロたちが厳しい目で評価したパックご飯を、4つのカテゴリにわけてランキング化!
「私たちが食べ比べました!」
◆料理研究家・秋元薫さん

米・食味鑑定士、ごはんソムリエとしても活躍。レシピ提案のほか、お米コンテストの審査員も数多く務める。著書に『毎日食べたい 混ぜごはん』(すばる舎)など。
◆日本健康食育協会 代表理事・柏原ゆきよさん

管理栄養士30年・10万人以上の食事サポートを元に、健康と美容を両立する食事法をYouTube「お米チャンネル」で発信。若玄米×雑穀の理想のパックごはん「スラメシ」を開発。
◆農政ジャーナリスト・たにりりさん

ごはんソムリエ。お米の取材・執筆・講演活動、ワークショップを行うほか、東京農業大学大学院で研究も行っている。著書に『大人のおむすび学習帳』(キクロス出版)など。
◆小池精米店 三代目・小池理雄さん

東京・原宿で95年続く米店の三代目。日本各地の生産者のもとに足を運びつつ、イベント開催やメディア出演も精力的に行う。五ツ星お米マイスター、東京米スター匠。
パックご飯で再認識するご飯の大切さ・おいしさ
秋元:米価格の高騰もあり、パックご飯の需要も高まっていますね。炊き立てに近い味のご飯が、レンチンでたったの1~2分で食べられる技術は、本当に便利でありがたいことです。
たにりり:常温で長期保存できるのも助かりますね。私もローリングストック中です。
柏原:災害時に好みの味のご飯があると気持ちも落ち着きます。ふだんから、パックご飯でいろいろな銘柄を試しておくのもいいかもしれません。全国各地の銘柄ご飯も、パックタイプなら手に入りやすいですし。

小池:米店にとってパックご飯は商売敵だと思われがちだけれど、パックご飯の利用を機に、“ご飯は日本人にとって大切な主食。やっぱりおいしい”と思ってもらえればありがたい。全国にはたくさんのおいしい銘柄があることを知ってもらえる機会にもなれば。パックご飯の盛り上がりは、我々も大いにウエルカム!
たにりり:パックご飯は、生米に比べると価格変動が少なく、食品ロスを防げる傾向もあります。時短調理や緊急時、災害時の利用など、メリットを活用して賢く取り入れていきたいですね。

審査方法/各品、「香り」「食感」「味」の3項目をそれぞれ10点満点で採点し、各項目の4人の平均点を算出。その合計を総合点(30点満点)として順位を出しています。
※商品は、3月下旬に首都圏の小売店で購入したもので、リニューアルや終売により、同じものが購入できない場合もあります。
※価格は編集部調べの1パック(2連タイプも含む)あたりの実勢価格です。