料理・レシピ

《フライパンひとつで完成》DHA/EPA&たんぱく質がたっぷり!魚の切り身の洋風レシピ5つ

「サーモン丸ごとのせ炊き込みご飯」
見た目の華やかさもうれしい「サーモン丸ごとのせ炊き込みご飯」
写真9枚

年齢を重ねたら魚は欠かさず摂りたい食材のひとつ。豊富な栄養がパワーアップするレシピを手軽な切り身で紹介。「毎日魚料理」で、健康寿命を延ばしましょう! 管理栄養士・料理家の金丸絵里加さんが、ボリューム満点なのにヘルシーなフライパンひとつでできるレシピを教えてくれた。

認知症予防や筋肉維持に欠かせない優秀食材

青魚に多く含まれるDHAやEPAは、人の体内ではほとんど作ることができない“必須脂肪酸”の一種。

「DHAは認知症予防、EPAは血液サラサラなどに効果的な成分として知られています。さらに魚のたんぱく質“必須アミノ酸”は、消化吸収されやすく筋肉維持に効果的。特にたらやめかじきは脂質を抑えつつ、たんぱく質を摂取できます」(金丸さん・以下同)

【フライパンひとつで】洋風ボリュームメニュー

焼き魚などワンパターンになりがちな魚料理も、お肉感覚で使えばヘルシーで食べ応えがあるメニューに。

「お肉よりもあっさりした味わいが楽しめます」

おいしく食べるための下処理

《青魚は塩と酒のダブル処理でくさみを解消!》

くさみが強い青魚は、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取り、両面に軽く塩を振り5〜10分おく。魚から出た水分と塩をキッチンペーパーで拭き取り、酒適量を全体に振りかけてから拭く。

塩を振ったさば
青魚は両面に軽く塩を振り5〜10分おき、水分を拭き取る
写真9枚

くさみの少ないめかじきや白身魚は、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取り、酒適量を全体に振りかけて拭く。

めかじきに酒をかけている
くさみの少ない魚は酒適量を全体に振りかけて拭く
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「めかじきとアボカドのガーリックソテー」のレシピ

低脂肪高たんぱくのかじきと食物繊維たっぷり野菜の組み合わせ。

「めかじきとアボカドのガーリックソテー」
「めかじきとアボカドのガーリックソテー」
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《作り方》(2人分)

【1】めかじき2切れは下処理をしてひと口大に切り、塩・こしょう少量をまぶす。アボカド1個は皮と種を除き、2cm角に切る。オクラ8本はへたをむいて、斜め半分に切る。ミニトマト5個は半分に切る。にんにく1片はみじん切りにする。

【2】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を中火で熱し、めかじきを入れる。焼き色がついたら上下を返し、にんにくを加えて炒める。

【3】オクラを加えて白ワイン大さじ2を回し入れてふたをし1~2分加熱する。アボカドとミニトマトを加えて、しょうゆ小さじ2、みりん・粒マスタード各小さじ1を加え、火を少し強めて混ぜ合わせる。

《栄養ポイント》

めかじきは人の体内で合成できないミネラル・セレンが豊富。体内の有害物質の排出や、がんのリスクの軽減が期待できる。

「サーモン丸ごとのせ炊き込みご飯」のレシピ

小ねぎの抗酸化作用で豊富な栄養素の酸化をガード。

「サーモン丸ごとのせ炊き込みご飯」
「サーモン丸ごとのせ炊き込みご飯」
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《作り方》(2人分)

【1】米1合は洗って水適量に30分ほど浸け、水気を切る。

【2】まいたけ1/2パックは小房に分け、とうもろこし1本は実をそぎ落とす。

【3】サーモン1切れは下処理をしてから、塩・こしょう各少量を振る。

【4】水220ml(1カップ強)、塩麹小さじ2、鶏がらスープの素小さじ1を混ぜてフライパンに入れて、【1】を加えて平らにならす。【2】を上に散らし中央に【3】をのせ、バター10gをところどころにのせる。

【5】ふたをして中火にかけ、煮立ったらごく弱火にして10分加熱する。10秒ほど強火にしたら火を止め、ふたをしたまま10分ほど蒸らす。小口切りにした小ねぎ適量を散らす。

《栄養ポイント》

サーモンはDHA/EPA、アスタキサンチンを豊富に含む。アスタキサンチンには、脳の酸化ストレスを軽減する効果も。

「ぶりのバスク風煮込み」のレシピ

トマトの相乗効果で旨みも栄養も満点に!

「ぶりのバスク風煮込み」
「ぶりのバスク風煮込み」
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《作り方》(2人分)

【1】ぶり2切れは塩・こしょう・小麦粉各少量をまぶす。玉ねぎ1/4個とにんにく1片は薄切りに、黄パプリカ1/2個は細切りにする。しめじ1パックは小房にほぐし、ブロッコリー3房は小房に分ける。

【2】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2とにんにくを熱し、ぶりの両面をさっと焼いて端に寄せ、玉ねぎを加え軽く炒める。トマト水煮(カット)1カップ、水1/4カップ、砂糖小さじ2、コンソメ(顆粒)・ウスターソース各小さじ1、パプリカ、しめじを加えて軽く混ぜ、ふたをして5分ほど加熱する。

【3】ブロッコリーを加えてときどき大きく混ぜながら汁気が絡むまで煮る。

《栄養ポイント》

ぶりに含まれるDHA/EPA、ビタミンE、セレンが協力し体内の炎症を抑制。細胞を酸化ダメージから保護する。

「鮭のチーズ煮」のレシピ

チーズのカルシウムがビタミンDの吸収をアップ。

「鮭のチーズ煮」
「鮭のチーズ煮」
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《作り方》(2人分)

【1】鮭2切れは下処理をして塩・こしょう各少量を振り、小麦粉適量をまぶす。玉ねぎ1/4個、マッシュルーム1パックは薄切りにする。ブロッコリー1/3株は小房に分ける。

【2】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を中火で熱し、鮭を入れて両面を焼く。鮭を端に寄せて、玉ねぎとマッシュルームを入れて炒め、白ワイン大さじ2を加えて煮立てる。砂糖小さじ1/2、水1カップを加え、煮立ったらふたをして5〜6分煮る。

【3】粒マスタード大さじ1とブロッコリーを加えて3分ほど煮て、ピザ用チーズ30gを散らして溶かし、塩小さじ1/3で味を調える。

《栄養ポイント》

鮭はビタミンDたっぷり。骨の形成や免疫機能の調節、認知機能低下のリスクを軽減するなどの効果がある。

「めかじきのラグーワンパンパスタ」のレシピ

ミートソースよりも軽い味わい。きのこやひじきが腸内環境改善をサポート。

「めかじきのラグーワンパンパスタ」
「めかじきのラグーワンパンパスタ」
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《作り方》(2人分)

【1】めかじき2切れは、下処理してから細かく刻む。

【2】玉ねぎ1/2個、にんじん1/4本、マッシュルーム4個は粗く刻む。

【3】フライパンにオリーブオイル大さじ1を中火で熱し、【2】を入れて炒め、全体につやが出たら【1】を加えて炒める。めかじきに火が通ってきたら、白ワイン大さじ1を振り入れてアルコールを飛ばす。

【4】水・トマトジュース(無塩)各1カップ、コンソメ(顆粒)小さじ1、ウスターソース・みそ各小さじ2、戻したひじき60gを加えて、スパゲッティ(1.6mm、ゆで時間7分のもの)160gを半分に折って広げ入れ軽く混ぜる。煮立ったらふたをして弱火にし、途中2〜3回混ぜて8分ほど煮る。ふたを取って火を少し強め、水気を飛ばすように炒める。

【5】器に盛り、粉チーズ大さじ2を振る。

《栄養ポイント》

めかじきは、「神経のビタミン」とも呼ばれ脳や神経の健康に欠かせないビタミンB12を効率よく摂取できる食材。

◆教えてくれたのは:管理栄養士・料理家 金丸絵里加さん

笑顔の女性
管理栄養士・料理家の金丸絵里加さん
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おいしくて健康的なレシピに定評がある。『野菜+たんぱく質楽楽レシピ』(メディカル・ケア・サービス)など著書も多数。

撮影/豊田朋子 スタイリング/中村弘子

※女性セブン2025年9月18日号

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