
年齢を重ねたら魚は欠かさず摂りたい食材のひとつ。豊富な栄養がパワーアップするレシピを手軽な切り身で紹介。「毎日魚料理」で、健康寿命を延ばしましょう! 管理栄養士・料理家の金丸絵里加さんが、ボリューム満点なのにヘルシーなフライパンひとつでできるレシピを教えてくれた。
認知症予防や筋肉維持に欠かせない優秀食材
青魚に多く含まれるDHAやEPAは、人の体内ではほとんど作ることができない“必須脂肪酸”の一種。
「DHAは認知症予防、EPAは血液サラサラなどに効果的な成分として知られています。さらに魚のたんぱく質“必須アミノ酸”は、消化吸収されやすく筋肉維持に効果的。特にたらやめかじきは脂質を抑えつつ、たんぱく質を摂取できます」(金丸さん・以下同)
【フライパンひとつで】洋風ボリュームメニュー
焼き魚などワンパターンになりがちな魚料理も、お肉感覚で使えばヘルシーで食べ応えがあるメニューに。
「お肉よりもあっさりした味わいが楽しめます」
おいしく食べるための下処理
《青魚は塩と酒のダブル処理でくさみを解消!》
くさみが強い青魚は、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取り、両面に軽く塩を振り5〜10分おく。魚から出た水分と塩をキッチンペーパーで拭き取り、酒適量を全体に振りかけてから拭く。

くさみの少ないめかじきや白身魚は、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取り、酒適量を全体に振りかけて拭く。

「めかじきとアボカドのガーリックソテー」のレシピ
低脂肪高たんぱくのかじきと食物繊維たっぷり野菜の組み合わせ。

《作り方》(2人分)
【1】めかじき2切れは下処理をしてひと口大に切り、塩・こしょう少量をまぶす。アボカド1個は皮と種を除き、2cm角に切る。オクラ8本はへたをむいて、斜め半分に切る。ミニトマト5個は半分に切る。にんにく1片はみじん切りにする。
【2】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を中火で熱し、めかじきを入れる。焼き色がついたら上下を返し、にんにくを加えて炒める。
【3】オクラを加えて白ワイン大さじ2を回し入れてふたをし1~2分加熱する。アボカドとミニトマトを加えて、しょうゆ小さじ2、みりん・粒マスタード各小さじ1を加え、火を少し強めて混ぜ合わせる。
《栄養ポイント》
めかじきは人の体内で合成できないミネラル・セレンが豊富。体内の有害物質の排出や、がんのリスクの軽減が期待できる。
「サーモン丸ごとのせ炊き込みご飯」のレシピ
小ねぎの抗酸化作用で豊富な栄養素の酸化をガード。

《作り方》(2人分)
【1】米1合は洗って水適量に30分ほど浸け、水気を切る。
【2】まいたけ1/2パックは小房に分け、とうもろこし1本は実をそぎ落とす。
【3】サーモン1切れは下処理をしてから、塩・こしょう各少量を振る。
【4】水220ml(1カップ強)、塩麹小さじ2、鶏がらスープの素小さじ1を混ぜてフライパンに入れて、【1】を加えて平らにならす。【2】を上に散らし中央に【3】をのせ、バター10gをところどころにのせる。
【5】ふたをして中火にかけ、煮立ったらごく弱火にして10分加熱する。10秒ほど強火にしたら火を止め、ふたをしたまま10分ほど蒸らす。小口切りにした小ねぎ適量を散らす。
《栄養ポイント》
サーモンはDHA/EPA、アスタキサンチンを豊富に含む。アスタキサンチンには、脳の酸化ストレスを軽減する効果も。