
3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書にも、佐々木アナと役職が一致する「アナウンス室部長F氏」が、体調悪化で過酷な状況にあるAさんを懸命にサポートし、自身のメンタルが追い詰められる中で、被害者に配慮した対応を一貫して行っていたことなどが記されている。
「フジの社内調査でも、産業医や上長の指示に従って行動した佐々木さんの対応に問題はなかったと判断されました。一連のトラブルに関与した社員には次々と重い処分が下されましたが、職責を超えて対応にあたった佐々木さんには何のお咎めもなく、7月の組織改編でアナウンス局、マネジメント・プロデュース部が新設されたことに伴って、編成総局編成局アナウンス室部長からコーポレート本部アナウンス局次長に昇進しています」(前出・フジテレビ関係者)
もっとも、名誉こそ回復されたものの、佐々木アナ自身は、反省すべき点がなかったわけではない、と自責の念を抱いているという。7月6日に放送された『検証 フジテレビ問題 ~反省と再生・改革~』では、VTR出演した佐々木アナが、初めて自身の口で当時の状況を振り返り、「今思えば、初動から専門家が関わってなければ、絶対に自分たちでできることじゃなかったと思います。そういう状況に陥った人が業務に復帰するにはどんな環境があれば戻れるのか。私達にとっての思いの至らなさっていうのがあったんだと思います」と涙ながらに語り、ひとりの女性の尊厳が傷つけられた一連の問題を重く受け止めていることを明かしていた。
フジテレビに佐々木アナの『サン!シャイン!』出演について尋ねたところ、「制作の詳細については、お答えしておりません」とのことだった。
9月8日にフジテレビが発表した10月期の制作テーマは「For the NEXT」。佐々木アナの〝復活〟は、再生改革を目指して歩みを進める同社の象徴的な存在となりそうだ。