
顔のたるみやほうれい線などの顔の変化は、加齢によるものだからどうしようもないと思いがち。でも、無自覚でしている悪習慣を正し、こり固まったあごの筋肉である「咬筋」をほぐせば、何才からでも驚くほど顔が若返るという。そんな整体美容SPのスゴ技、教えます!
咬筋がガチガチだと老け顔に…
咬筋は頬の側面にあり、歯を食いしばったときに硬くなる筋肉だ。

食べるときによく噛まない

奥歯を使って噛み切る役割を担うのが咬筋。しっかり噛まないと咬筋が衰え、エラが張り、顔が四角く見えるようになってしまう。
笑わない

笑ったり、人と会話する機会が少ないと、咬筋がうまく使えず、顔がたるみ、二重あごの原因に。
猫背姿勢

姿勢が悪いとあごが前に出て咬筋に負担がかかり、食いしばりが生じる。エラが張ったり、顔がむくみやすくなる。
鏡で顔をよく見ない

自分の顔を見ることで、顔の左右差やたるみ、むくみなどに気づきやすくなる。洗顔やトイレ、入浴時には鏡を見よう。
咬筋ほぐしを習慣化しよう
食べ物を噛み砕くときや、口の開閉時に働く咬筋は、歯を食いしばったときに硬くなる。
「ここがガチガチに固まっている人は、顔の悩みを抱えやすい」と美容家の南雅子さんは言う。
「私のサロンに来て『顔が老けた』とおっしゃるかたに、咬筋の硬いかたが多くいます。硬くなる原因は、仕事などで集中しているときに無意識に歯を食いしばったり、睡眠時の歯ぎしりや姿勢の悪さなどが考えられます。この状態が続くと咬筋に負担がかかり、やがて顔全体の柔軟性が失われてしまいます。
さらに、咬筋はこめかみあたりに広がる『側頭筋』ともつながっており、硬くなるとあごや頬、口元にある表情筋がうまく動かせなくなり、深いしわやほうれい線が現れ、頬からあごのあたりがたるんで顔が四角く見えるようになります」(南さん・以下同)
最近、顔が老けたと感じたら、咬筋が硬くなっている可能性が高いのだ。
「咬筋をほぐすと表情筋が正しく動かせるようになり、しわやたるみが解消します。また、咬筋の近くには耳下腺リンパ節や顎下リンパ節といったリンパ液の太い通り道があるため、咬筋をほぐすことで顔のリンパ液の流れや顔全体の血行がよくなり、むくみがとれてフェイスラインも引き締まってきます。しかも、1回約10秒のセルフケアで効果を実感しやすいので、鏡を見るのが楽しくなりますよ」
南さんがすすめる咬筋ほぐしは道具不要。やり方はシンプルなので、入浴時などに習慣化しよう。
1回10秒でリフトアップを実現!“ほぐし”術入門
手とともに肩甲骨を動かして咬筋をほぐすことで、肩や首のこりを解消できる。毎日続ければ肩甲骨まわりの筋肉もほぐれて姿勢がよくなり、見た目がスッキリして若返るのだ。
咬筋ほぐしのルール4
【1】鏡を見ながら行う
「自分の顔をしっかり見ることはケアの基本。客観的に見ることで、『今日はむくんでいる』など小さな変化に気づけます」
【2】痛いと思ったらストップ
「痛すぎる刺激は逆効果。力を入れすぎるとかえって筋肉が防御本能で硬くなります。力を入れすぎず骨に柔らかく触れるよう意識してください」
【3】しっかり行うなら夜
「1日使った筋肉の疲れをほぐすなら夜に行うのがベスト。お風呂に鏡があるなら、入浴中に行うとしっかりほぐれます」
【4】水分補給をする
「マッサージによって血流やリンパの流れがよくなり、老廃物の排出も促されます。常温の水を飲んで、老廃物を外に出すようにしましょう」
【Step1】まずは咬筋と肩甲骨を柔らかくし、血流を改善「基本の咬筋ほぐし」
咬筋を逆側の手で触れることで腕がしっかり上がり、肩甲骨まわりの筋肉が刺激されて緊張もほぐれる。顔を真横に向けて行えば首のストレッチにもなる。

【1】<1>背筋を伸ばして立ち、顔を右側に向ける。左腕を上げて、親指以外の4本の指の腹を後頭部側から咬筋に当てる。
<2>そこから指を曲げ、後ろに咬筋を引っ張るように2回指を動かしてマッサージ。2回を1セットとして、逆の手も同様に各5セット行う。

腕を上げるときは肩甲骨を中央に寄せるように意識する。目線はまっすぐ前を向き、指は咬筋に引っかけるようにする。

【2】【1】ができるようになったら、顔を正面に向け、【1】同様に左手の4本の指を右の咬筋に当てた後、指でマッサージ。逆の手も同様に各5セット行う。慣れてきたら2→1の順で5セットずつ行う。


【Step2】頬をマッサージし、小顔に「咬筋クリクリ」
手を回しながら咬筋を動かしてマッサージをすることで、顔全体が引き締まり、口の動きもよくなる。

右手でこぶしを作り、右頬骨の下のあたりに当てる。そのまま「クリクリ」と手を矢印のように回転させて2回マッサージをする。
さらに1cmほど上に移動し、「クリクリ」と2回マッサージ。2回を1セットとして5セット行う。左側も同様に。

【Step3】肩や首のこりも解消する「ピースフェイスマッサージ」
耳の下から耳まわりの筋肉を持ち上げて鍛えることで首の位置が正しくなり、姿勢が伸びて猫背が改善する。」

【1】両手でピースを作り、両耳を下から挟んで耳を押し上げる。

【2】【1】の状態から、ゆっくり手を開いて人差し指と中指で耳を挟み、上下に耳を動かす。その後、耳を後ろ回りに3回回して手を離す。

【1】と【2】を5セット行う。左右同時に行うこと。
顔を引き上げる生活習慣
咬筋を緊張させない生活習慣も顔を引き締め、小顔になるためには必要なこと。咬筋ほぐしにプラスして行えば、小顔を手に入れるだけでなく、体調も改善する。
朝、咬筋を30秒ほぐす

歯ぎしりや食いしばりで咬筋は硬くなる。「洗顔前にこぶしで円を描くように30秒咬筋マッサージを」(南さん・以下同)。
笑顔であいさつ
あいさつこそ最高の咬筋トレーニング。

「口角を上げ、笑顔であいさつすると咬筋もよくほぐれますよ」
トイレの個室で思いっきりバンザイ

「お昼頃に一度、両手を広げて思い切り伸びをすると、肩甲骨のストレッチに。咬筋もほぐれて顔のむくみも解消します」
背筋を伸ばしてスマホを見る
猫背姿勢が咬筋を硬くする原因の1つ。

「スマホの画面は目線と平行になるようにして、首を伸ばし、目線はまっすぐに」
◆教えてくれた人:美容家 南雅子さん
整体エステ「ガイア」主宰。これまでに12万人の施術をしてきた骨格整体のスペシャリスト。著書に『10秒で顔が引き上がる 奇跡の咬筋ほぐし』(SBクリエイティブ)ほか。
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2025年10月16・23日号