腸内環境を整えることは、免疫力アップに欠かせない。感染症が気になるこれからの時期におすすめの納豆を使った腸活スープを、料理研究家で栄養士の今泉久美さんが教えてくれた。
スープは冬の腸活に最適のメニュー
「秋から冬は、水分の摂取量が不足して便秘になりやすい季節。適度な水分が摂れて内臓を温めてくれるスープは、腸活にぴったりなメニューです」と今泉さん。
「腸内環境を整えるために積極的に摂りたいのは、発酵食品と食物繊維が豊富な食材。スープはどちらとも相性がよく、かつひと皿にいろいろな食材を入れられるため、栄養のバランスがとりやすいのもメリット。年齢を問わず食べやすいのも、いいところですね」
《スープが腸活にぴったりな理由》
・適度な水分を摂取できるから便秘解消に
・複数の具材を入れられるから栄養のバランスがとりやすい。
・内臓をやさしく温めて腸の働きをよくする
・食物繊維がおいしくたっぷり摂れる
・発酵食品とも相性抜群
【納豆】有用菌だけでなく、菌のための餌も摂れる腸活食材の代表格
発酵食品のイメージが強い納豆だが、じつは腸内細菌の餌となる食物繊維も豊富。納豆特有の納豆菌には、腸内の悪玉菌が増殖するのを防ぐ働きが期待でき、熱に強い特性も。また、たんぱく質や、骨にいいビタミンKなどの栄養素も含まれる。
「納豆とチーズのにんにくトマトスープ」のレシピ
納豆×チーズの相性抜群！トマトジュースでスピード完成。
《作り方》（2人分）
【1】玉ねぎ1/2個、にんにく1片は薄切りにする。
【2】鍋にオリーブオイル大さじ1、【1】を入れて具材がしんなりするまで中火で炒める。水1カップ、コンソメ（固形）1個、酒大さじ1を加えて煮立て、アクを除いてさっと煮る。
【3】トマトジュース（無塩）1カップを加え、再び煮立ってきたら、味をみてしょうゆ・粗びき黒こしょう各少量で調味する。
【4】火を止め、納豆1パック（40g）を加えて混ぜ、器に盛る。スライスチーズ1枚をちぎってのせ、粗びき黒こしょう少量を振る。
《Point》
チーズは、生きた菌が摂れるナチュラルチーズがおすすめ。オリーブオイルは消化管のホルモンの分泌を促し、腸の蠕動運動を助ける。
「豚肉と根菜、ひきわり納豆の和風スープ」のレシピ
しょうゆベースのほっとする味。ひきわりがほかの具材によく絡む。
《作り方》（2人分）
【1】ごぼう1/3本は縦半分に切ってから斜め薄切りに、にんじん1/3本は細切りにする。豚こま切れ肉80gは酒大さじ1を絡める。
【2】鍋にごま油大さじ1を中火で熱し、ごぼうを入れて油がまわるまで炒め、にんじんを加えてさっと炒める。豚肉を加え、肉の色が変わるまで炒める。
【3】だし汁1と1/2カップを加えて煮立て、アクを除く。ふたをし、ごぼうが好みの柔らかさになるまで弱火で3分ほど煮る。
【4】しょうゆ大さじ1/2、塩少量で調味して火を止め、ひきわり納豆1パック（40g）を加えて混ぜ、器に盛る。七味唐辛子・小ねぎの小口切り各少量を振る。
《Point》
食物繊維とオリゴ糖を豊富に含むごぼうは腸活に最適な食材。ひきわり納豆は、通常の納豆よりもビタミンKが多く含まれる。
「納豆ごま担々風スープ」のレシピ
辛みは一味唐辛子だけで本格的な味わいに。
《作り方》（2人分）
【1】青梗菜1株は4つ割りにし、2cm幅に切る。長ねぎ10cmは粗みじん切りにし、しめじ1/2パックは石づきを除いてほぐす。
【2】鍋にごま油大さじ1を中火で熱し、長ねぎ、おろししょうが・おろしにんにく各1/2片分、豚ひき肉60g、しめじを入れ、肉の色が変わるまで炒める。
【3】めんつゆ（3倍濃縮）・酒各大さじ1、一味唐辛子少量を加えてなじませ、水2カップ、鶏がらスープの素（顆粒）小さじ1/2を加えて煮立てる。青梗菜を茎、葉の順に加えてさっと煮たら白すりごま大さじ3、しょうゆ少量を加えて混ぜ、器に盛る。
【4】納豆2パック（80g）と付属のたれ1パック分を混ぜ合わせ、【3】にのせる。全体を混ぜながら食べる。
食物繊維が豊富なきのこと、食物繊維、β-カロテン、ビタミンCを含む青梗菜を一緒に。にんにくやしょうがも腸活に有効。