すぐに汗をかく夏は、エネルギー消費量が多いと思いきや、実際の活動量は減っている。今年のような酷暑はそれが顕著だという。
「毎日、スーパーに買い物に行っていた人も回数を減らしたり、ネットスーパーを利用するなど知らず知らずのうちに日々の運動量が減っています。そんな毎日の積み重ねで、エネルギーを消費しにくい体になってしまうのです」(医学博士・健康科学アドバイザーの福田千晶さん)
甘いものや脂っこいもの、アルコールなどをとりすぎるなど食生活も夏太りの原因となるが、日々の生活習慣によってもおデブになってしまうのだ。
夏は太るサイクルに陥りやすい
夏は日が長く、夜の7時を過ぎても明るいため食事の時間が遅くなりがち。夕食は寝る2~3時間前には済ますのが理想だ。
「食べたらすぐに寝るような生活を続けると、余分なエネルギーが体の中に脂肪として蓄えてられてしまいます」(福田さん・以下「」内同)
さらにこの時期は帰省や旅行、バーベキューなど非日常のシチュエーションが増え、ついつい食べ過ぎてしまう。また、最近はウエストゴムのスカートが流行しているが、そのラク~な服は夏太りに直結する。
「ゴムのスカートは体重の変化に気づきにくい。1kg太るとウエストが1cm太くなると言われていますが、ボタンやファスナーのある服であれば、その時点で気がつきます。しかし、ゴムの入っているものは伸縮するため、“自覚症状”が出るのはもう少し増えてから。3kg程度増えるぐらいからでしょうか」
3kg増えてしまうと当然、体への負担が増し、階段を上るのも億劫に。ますます活動量が減ってしまうのだ。
夏太りを防ぐには何も大げさなことをやる必要はない。小さな心がけを積み重ねていくことが何より大事だ。
睡眠時はエアコン26~28℃、湿度は60%に
寝苦しいなど、しっかりと睡眠をとれないと疲れがたまり、体は食べ物を欲し不調を補おうとする。
「疲労を感じると、体はエネルギーになる甘いものを欲します。また、不眠は食欲増進ホルモンを増やし、食欲抑制ホルモンを減らす原因にもなります。熱帯夜はクーラーや扇風機を上手に活用して、室温を26~28℃前後、湿度60%ぐらいに保つよう心がけましょう」
そして、起きたらすぐに朝日を浴びるのも大事だという。
「体内時計がリセットされるので、自然な眠りを導くホルモン“メラトニン”が安定して分泌されるようになります。つまり、朝の行動ひとつが、夜の睡眠を決めるのです」
寝る前に湯船に浸かり炭酸入浴を
シャワーで済ませるより、湯船に浸かったほうがエネルギー消費量は多く、血流の改善にもなる。
「眠気は体温が下がっていく時に訪れます。寝る前に40℃ぐらいの湯に浸かり、体温を上げておくと、布団に入るころに眠気がやってきやすい。また、入浴剤などを使って炭酸入浴を行うと、より血流がスムーズになり、良質な睡眠だけではなくむくみ対策にもつながります」
TVを見ながらのスクワット&階段の上り下りを習慣に
夏場は活動量が減るため、大きな動作で家事をするなど活発に動くよう心がけよう。また、スクワットなど簡単な筋トレを行うのもいい。
「テレビを見ていてCMになったらスクワットを3回やる、パソコン作業を1時間続けたら階段の上り下りをするなど、家の中で運動する機会を作りましょう」
実家や旅先ではつい食べ過ぎてしまうもの。そこで、帰省や旅行の前日にウエスト周りの長さに合わせたひもを準備して、持参するのも意外に効果的。
「帰省先や旅先でそのひもの両端がくっつかなくなったら、その日の食事を控えめにしたり、運動を心がけましょう。体重は少し増えた時点でリセットするのがいちばん。毎日はかって極端な変動を防ぐことが大切です」
夏を制する者は、ダイエットを制す。今ががんばり時だ!
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