華やかなクリスマスケーキが出そろうこの時期。どれにしようか頭を悩ませている人も多いのでは? でも、年に1度のクリスマスケーキも、ダイエッターは躊躇してしまうもの。やっぱり我慢しなきゃいけないの? 「クリスマスケーキも選び方と食べ方次第で体重の増加を抑えられます」とは管理栄養士の菊池真由子さん。菊池さんに定番ケーキの中でも太りにくいケーキの選び方と食べ方を教わった。
太りにくいのはいちごのショートケーキ
「一番のおすすめはスタンダードないちごのショートケーキです。生クリームたっぷりのケーキがなぜ?と思われるかもしれませんが、空気を含んだホイップクリームは意外に”軽め”。そして、注目すべきがいちご。いちごでかさ増しされたケーキはボリュームもあり満足度も高い。さらに、いちご分の生クリームが抑えられています」(菊池さん・以下同)
特に、いちごがたくさんはいっているケーキがおすすめだという。
「いちごはフルーツの中でも糖分が低い。さらに、肌のうるおいに不可欠なコラーゲンの材料となるビタミンCも豊富なので、乾燥するこの時期にとり入れておきたい食材の1つです。また、抗酸化作用の働きもあるのでストレス対策にも有効。多忙な年末年始の強い味方ですね」
いちごが少ないならいちごを買ってトッピングという手も。食べる目安は1度に5粒。
「お子さんがいらっしゃるとカラフルなケーキを選んでしまいますが、缶詰のフルーツを使ったケーキは比較的カロリーが高い。生のフルーツの方が余分な糖分を含まないうえ栄養成分も摂れるので、自分用に別添えフルーツのご用意を。フルーツ以外にはナッツもおすすめです」
乳脂肪分の多い「ブッシュ・ド・ノエル」は太る
一方、なるべくなら控えた方がいいケーキとは?
「木の形をしたケーキである『ブッシュ・ド・ノエル』ですね。クリスマスのためのケーキですが、残念ながら多量の乳脂肪分が使われているものが多い。また、丸太の木目がくっきりしているものほどバタークリームが多く含まれていることが多く、スポンジが見えないよう厚塗りされているので要注意。
最近のトレンドは中にムースがはいっているタイプですが、ムース自体に生クリームや乳脂肪分が多く含まれているので、1カットでもかなりハイカロリーです。ムースよりも、クリームや果物のピューレがはいったケーキの方が、断然カロリーは抑えられます」
ホワイトチョコはチョコレートにあらず
ムースにもよく使われるホワイトチョコ。ホワイトチョコレートと言いながらが、実はチョコレートではない、と菊池さん。
「ホワイトチョコレートはチョコレートの扱いですが、チョコレートに含まれるカカオマスの茶色い色素を抜いたもの。ですから、チョコレートのカカオマスがもたらすリラックス効果や、生活習慣病の予防となるカカオポリフェノールの健康効果は得られません。さらに、脂肪と砂糖の塊なのでダイエットには不向きです」
ホワイトチョコレートはカラフルな色に加工しやすく使い勝手がいいので、いちごや抹茶など人気のムースに使われることが多い。
「色鮮やかなスイーツに目を奪われますが、太りやすいのも事実です。過食を防ぐためにも、ホワイトチョコレートよりもチョコレートベースのムースを選びましょう。チョコレートの濃厚な味と芳醇な香りが満足感を高めてくれますよ」
最も気をつけたいのがスポンジ生地
さらに、ダイエッター最大の敵がスポンジ生地。
「一般的なクリスマスケーキには、時間が経ってもおいしいく食べられる工夫がされています。それはスポンジ生地にたっぷりの砂糖で作ったシロップ(一般的には砂糖3:水1)を浸み込ませること。こうすることで、乾燥を防いでしっとりした状態を保ちます。ですが、シロップという名の砂糖水が多量に含まれているわけですから、やはりスポンジ生地多めのケーキはダイエッターにはおすすめできません」
菊池さんによれば、太りやすい順番は「スポンジ>ムース>生クリーム」。覚えておいてケーキ選びの参考に。
「砂糖菓子の人形や飾りは砂糖の塊。確実に太ります。もったいなくても食べずに目で楽しむだけにしておきましょう」
ホールは2日に分けるのがおすすめ!MAX1/6カットまで
“ホール丸ごと食べちゃった”なんて人もいそうだが、適量はあるのか。
「ホールを買ってクリスマスに食べるなら24日と25日の2日に分けて食べましょう。最大でも、1日分は1/6カット(直径15~16㎝の場合)までに。食べたい分だけ食べるのではなく、自分がどれだけ食べたのかを認識しておくのが太らないコツです。
年に1度のケーキを2日続けて楽しんだら年内のスイーツは控えてほしいのですが、我慢できない人は翌日、翌々日くらいはお休みにしましょう」
クリスマスケーキがまだ決まってないダイエッターは、今年はいちごたっぷりのショートケーキはいかが?
教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん
管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。その活動の集大成として刊行した、『食べても食べても太らない法』(三笠書房)が10万部超え、『図解 食べても食べても太らない法』(三笠書房)が17万部超えのベストセラーに。また、『食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)が7万部を超え、8月に最新作『図解 食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)が発刊。
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