【1】洛中エリア(京都の中心部)
近場なのに人が少なく、街中なのにあまり知られていない。それでいて美しい紅葉も見られるイチオシのコース。紅葉の見どころがたくさんある洛中でも少し北、世界遺産の下鴨神社を起点に、芸術も楽しめる紅葉散策コースです。
◆下鴨神社→(20分)→相国寺→(15分)→妙顕寺→(5分)→本法寺→(5分)→妙覚寺
「長年、紅葉を撮り続けてきた経験則から『京都のカエデ紅葉は高雄山・神護寺の金堂前からはじまり、下鴨神社の糺の森で終わる』と私は言っています。こちらは例年12月になる頃、京都でいちばん遅く紅葉する下鴨神社・糺の森を起点にして東へ歩くコースです。
下鴨神社は京都でいちばん古い神社として有名で、その境内には世界遺産の『糺の森』という古代からの原生林があります。清涼な小川が流れる紅葉の森の中を早朝に散歩するのがオススメです。相国寺は大きなお寺で、禅宗の寺院庭園が特別公開されていて美しい紅葉を見ることができます。話題の伊藤若冲と深い関わりがあるお寺ですね。
参道の紅葉が美しい妙顕寺は、琳派の芸術家として有名な尾形光琳ゆかりのお寺。そのすぐ近くにある本法寺では、本阿弥光悦が作ったとされる国指定名勝『三つ巴の庭』や、京都三大涅槃図のひとつ、長谷川等伯の『佛涅槃図』を観ることができます。一方、妙覚寺は、織田信長と斎藤道三にゆかりがあります。どのお寺も、一般的な観光寺院と違って庭園も観ることができ、境内も広いので散策するのにはぴったり。芸術と紅葉を楽しんでください」(水野さん、以下「」内同)