目とともにマスクを着けても隠れないのが、あごから首にかけてのデコルテライン。夏は襟元の開いた服を着る機会も増えて視線も集まりやすい。コロナ太りで気になり始めたあごのお肉をなかったことにできるという最新メソッド「コアフェイストレーニング」を表情筋研究家の間々田佳子さんに教えてもらった。シリーズ5回目は「二重あご解消」。
あご肉と首のしわはまとめて消せる
「フェイスラインがぼやけている人は、姿勢の悪さが目立ちます。猫背で肩が内側にはいり気味。さらには、うつむきがちで、顔が前に出てあごが上がった状態になっています。こうした悪い姿勢は、あごに肉を溜めやすい。溜まった肉が固まって落ちづらくなったのが、二重あごです。また、スマホやゲームなどのしすぎでうつむいた状態に慣れると、首をまっすぐ伸ばした状態に保つのがつらくなります。楽な前傾姿勢に頼ることで、二重あごは定着してしまうのです」(間々田さん・以下同)
◆しっかり首を立てるのがポイント
では、二重あごをスッキリ解消する方法は?
「最初はつらいかもしれませんが、まずは首を立てること。尾てい骨から上体を引き上げて背骨をまっすぐ伸ばし、頭頂部は天井に吸い込まれるイメージ。さらに、鎖骨部分からもう一段首をニョキッと伸ばす。姿勢を正して首をしっかり立てるだけでも、あご周りがシャープに見えませんか? この状態であごから首周りにかけてのエクササイズを行えば効果抜群です。顔が大きく見えるかどうかを決めているのは首と言っても過言ではありません。だぶついた首周りをクリアにすれば、小顔もゲットできます」
間々田さんのレッスンでも1回行っただけで、翌日筋肉痛になる人が続出した、筋肉への刺激をリアルに体感できるというエクササイズがコアフェイストレーニングの「首ニョキトレ」。
コアフェイストレーニング「首ニョキトレ」のやり方
【1】姿勢をピンと伸ばし、さらに、首を上にニョキっと伸ばす。顔だけ左真横に向け、唇をすぼめてマスクをグッと押すように前に伸ばす。あご下が刺激を受けていることを感じながら5~10秒キープ。唇の先から右肩までの伸びが感じられ、首に複数の縦筋が浮き出ていればOK。
【2】反対も同様に行う。
「たるみをとるには、効かせたい部分の筋肉にダイレクトに刺激を与えるのが有効です。あご下から首周りの引き締めを行えば、シャープなフェイスラインに戻せるとともに、年齢の出やすい首のたるみじわも改善できます。美しいデコルテを維持するためにも首ニョキトレはおすすめですよ」
◆首の横じわ改善にもつながる
ただし、あごを前に出したまま行うと、首の後ろに疲れが溜まりやすくなるので注意。
「マスクを着けたら必ず習慣にしましょう。ついついお休みしやすい筋肉だからこそ、1週間続けるだけで、あごと首周りがスッキリしてきます。姿勢を正して首がピーンと伸びた状態で行えば、広頚筋(首の前面に広がる筋肉)の動きもスムーズになります。また、年齢を感じさせる首の横じわもある程度改善できますし、寝ている間にできる首の横じわである“寝じわ”解消にも有効です。
横じわは、動かさないままにしておくと、溝が深くなり首に段ができ、とれなくなってしまいます。そうなる前に動かしてとる。自分で作ったしわは、動かしたり伸ばしたりして、畑を慣らすようなイメージでとりましょう」
簡単そうに見えるエクササイズだが、正しく行えば、1回行っただけで心地よい疲れが感じられる。首がスッキリすれば、顔もキュッと小顔になる。二重あごの解消、しわのない首、そして美しいデコルテ、一石三鳥のエクササイズ。やらない手はない。
教えてくれたのは:表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳のときにインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は13冊累計56万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書は 『日めくり まいにち、顔ヨガ!』(小学館) など。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『NHKニュースシブ5時』『行列のできる法律相談所」『シューイチ』『この差ってなんですか?』他、多数のメディアにも出演。
取材・文/佐々木めぐみ
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