サラサラと艶やかな髪は女性の憧れ。そこで今回は、美髪を目指せる毎日のブラッシングや予洗いの仕方、髪や頭皮を傷めずきれいにする洗い方のポイントを紹介します。
シャンプー前のブラッシングと予洗いが大切
「きれいに洗髪するには、シャンプー前のブラッシングと予洗いが大切。しっかり行えば、汚れの7割を落とせます」と毛髪診断士の齊藤あきさんは言う。
洗う際は、頭皮と髪の毛の洗い方を分けて考える。シャンプーは頭皮の汚れを落とし、コンディショナーは髪の毛のケアが目的だが、シャンプーで髪の毛をごしごし洗うとキューティクルを傷つけ、コンディショナーが頭皮に付くとかゆみやにおいの原因になる。
◆朝シャンプーがおすすめできない理由
「また、髪を朝に洗うのはあまりおすすめできません。髪が生え変わる睡眠中に頭皮をきれいに保ち、頭皮を守る皮脂を朝までに分泌させるには、夜に洗うのがいちばんです」(齊藤さん)
乾燥するこれからの季節、乾燥肌の人はシャンプーの頻度を2~3日に1回に減らしてもOK。脂性肌の人や整髪料を多く使っている場合は毎日洗いたい。
いまさら聞けない「正しい髪の洗い方」を、齊藤さんが教えてくれた。
ブラッシング・予洗いのやり方
浴室に入る前に、ショートヘアの場合は生え際から、ロングヘアの場合は絡まりやすい毛先からブラッシングする。ブラシは豚毛などのやわらかい動物毛のものを使うと、髪の毛に油分を与えてくれておすすめ。
浴室に入ったら、38℃くらいのぬるま湯で1分半ほどかけて、頭皮から毛先までシャワーで洗い流す。40℃以上の熱い湯をあてると頭皮が乾燥し、かゆみやフケの原因になるので注意。
正しいシャンプーのやり方
シャンプーをそのまま頭皮に付けると、濃度が高く頭皮への刺激が強いため、一度手のひらに取り温水を加えて泡立て、少し薄める。
泡立てたシャンプーを頭皮全体になじませたら、毛穴を意識して指の腹を小刻みに動かし、マッサージするように洗う。爪を立てたり、シャンプーブラシで強くこすると、頭皮を傷つける可能性があるので避けること。
特に洗い残しやすいのは、頭頂部の中心ライン(正中線)。皮脂分泌が多く、にきびができやすいため、左右の指を交差させてよく洗うこと。全体をまんべんなく洗ったら、しっかりと洗い流す。
正しいコンディショナー・トリートメントのやり方
●そもそもコンディショナーとは?
髪の表面を油分でコーティングし、摩擦などの刺激から髪を保護する役割がある。傷みにくいショートヘアの場合は、コンディショナーを薄めて使うくらいで充分。
●そもそもトリートメントとは?
補修成分が高いため、傷みが気になる場合やロングヘアの人にはコンディショナーよりもトリートメントがベスト。
髪の毛がびしょびしょに濡れているとコンディショナーなどが浸透しにくいため、タオルで水気をよくふき取る。
一度手のひらに出してのばし、髪の毛の中間部分から毛先にかけて、内側から揉みこむように付ける。ダメージが特に気になる場合は、2~3分置くとさらに効果的。
毛先や頭皮にぬめりがなくなるまで、しっかりと洗い流す。髪の毛をまとめ、シャワーをかけながらチャプチャプとすすげば、頭皮の洗い残しを防げる。
教えてくれた人:齊藤あきさん
日本美髪協会代表、毛髪診断士。5万人以上の髪と肌を改善に導いてきたスペシャリスト。
イラスト/細川夏子
※女性セブン2020年10月29日号
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