のっぺり顔さんに注目してほしいのが鼻と口の距離感です。最近では、人中(鼻と口の間にある縦の溝)を短く見せて美人顔に見せるという「人中短縮メイク」も話題ですが、メイクに頼らずとも鼻と口の距離を縮めるという最新メソッド「コアフェイストレーニング」を表情筋研究家の間々田佳子さんが指南してくれました。
シリーズ16回目は「鼻の下を短く」する方法です。
筋肉のたるみと巻き込みグセで長くなる
「鼻の下が長くなるとおばあちゃん顔に見えます。加齢とともに表情筋が衰えれば顔全体の筋肉はたるみ、凹凸のないのっぺり顔になり鼻の下も長くなります。また、日本人は、唇を内側に巻き込む表情がクセになっている人も少なくありません。
上唇を内側に巻き込めば、鼻の下の筋肉はいつも引っ張られていますから、伸びた状態が形状記憶されます。若いうちは肌の弾力もあり元に戻りやすいのですが、40歳をすぎたら鼻の下が伸びきったままの老け顔になってしまうので気をつけましょう」(間々田さん・以下同)
隠すより歯を見せたスマイルが素敵
頑張っている人ほど唇を内側に巻きみやすい傾向にあるので気をつけましょう。また、歯並びや歯の変色を隠そうとして、巻き込みがクセになってしまう人も多いようです。
「歯並びを気にして隠した笑顔よりも、思いきって上の歯8本をしっかり見せた笑顔の方が断然チャーミングです。相手にもプラスの印象を与えるはず。
また、唇を巻き込んでいると唇自体が薄くなり、リップライン(特に人中の凹凸)がぼやけてしまいます。女性らしいぷるるん唇を目指すなら唇の巻き込みは禁物です」
鼻と唇の距離を短くしてリップラインをくっきりさせるというエクササイズがコアフェイストレーニングの「ストローチュー」です。
コアフェイストレーニング「ストローチュー」のやり方
【1】椅子に座り、座面に座骨を立て、座骨で座面を押しながら背筋を伸ばす(このとき肩が上がらないように注意)。額とあごは床に対して平行にし、首の後ろを伸ばす。
【2】上唇にストロー(割りばし、ペンなど細長いもの)を当て、上唇でストローを挟んで10秒キープ。
「ストローをしっかり挟んだときに上唇が鼻先につけばベスト。上唇がしっかり上がらずストローを落とてしまう人は、口輪筋(口の周りの筋肉)が弱っている可能性があります。挟めるようになるまで特訓しましょう。一方、挟んだ状態を長い時間キープできれば口輪筋力は合格です。
さらに、ぷるるん唇を目指すなら、挟むときに上唇を四方に広げるイメージで行ってください」
鼻の下が短くなれば小顔見せ効果も
上唇を鼻先につけようとして、眉や目の周りが力み、しわがはいってしまうのはNG。上唇だけを単独で動かすのが効果的です。
「私のレッスンでも、40~60代の生徒さん10人の中で、教えてすぐできた人はわずか2人だけ。ほとんどの人が口輪筋をしっかり使えていませんでした。コロナ禍でマスクを着けていると、口周りの緊張感もなくなるうえ、ノーメイクが習慣化してリップラインが薄くなっているのに気づいてない人も多いのでは?
口輪筋を動かせば動かすほど、鼻の下の筋肉が使われて肌に弾力が出てきます。唇がふっくらすることで鼻の下が短く見えるので、キュッと引き締まった小顔に見えますよ! 人中の凹凸が出れば唇の輪郭もハッキリして、さらに若々しい口元になりますよ」
目周りは若々しいのに、マスクを外したらがっかりな老け顔と言われないためにも「ストローチュー」で小顔と魅力的な唇を目指しましょう!
◆教えてくれたのは:表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳の時にインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は13冊累計56万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書は 『日めくり まいにち、顔ヨガ!』(小学館) 、近著に『間々田佳子のかんたん顔筋トレ』(KADOKAWA)がある。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『NHKニュースシブ5時』『行列のできる法律相談所』『シューイチ』『この差ってなんですか?』他、多数のメディアにも出演。https://ameblo.jp/yoshiko-mamada/
取材・文/佐々木めぐみ
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