春が来て、薄着になるこれから。冬の間は分厚いセーターで隠してきた“ぽっこりお腹”だけれど、カバーし切れなくなってしまう…。
そんなふうに焦る人に向けて、ダイエットにも詳しい柔道整復師の金徹(キン チョル)さんに、姿勢を矯正しつつ、お腹のムダ肉を解消する「ながらエクサ」を教えてもらった。
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「エクササイズを頑張っているのにお腹だけが引っ込まない…という人は、猫背が原因の可能性があります」と金さんは話す。
頑張っても痩せない。“ぽっこりお腹”の原因とメカニズム
猫背だと内臓が圧迫され、逃げ道を求めて内臓は下へと下がっていくのだとか。
「内臓は骨盤より下には下がることができず、背骨があるから後ろにもいけません。そうすると、内臓は前に逃げ道を求めることに。これを冷やさないように、周囲に脂肪が蓄えられてしまうので、”ぽっこりお腹”ができるんです」(金さん。以下、「」同)
このとき、内臓は血流も悪化している状態。機能が低下しているので、代謝が落ち、消費や吸収がスムーズに行われずに脂肪が体につく…という悪循環に。
「こうした問題を解決するには、お腹の最深部にあって内臓を包み込むインナーマッスル『腹横筋(ふくおくきん)』を鍛えましょう。背筋をキープする力ももっている筋肉なので、姿勢矯正にも効果的です」
【もも上げ腹筋】最深部のインナーマッスルを強化!
【1】お腹を膨らませるイメージで、鼻で呼吸をする(腹式呼吸)。息を吐くときに、へその下と背中に力を入れるように意識を
【2】へそ下と背中に力を入れた状態を維持しながら、鼻から吸い込んだ空気を胸に入れるイメージで呼吸を行う(胸式呼吸)
【3】胸式呼吸をしながら、股関節の付け根を意識。お腹の力でグッと引き寄せるイメージでももを上げる
【4】【3】を片足ずつ、20回×3セット行う。
「まず腹式呼吸を行うのは、腹横筋に力を入れた感覚をつかむため。胸式呼吸をすることで、胸の横隔膜が連動して動き、より多くの空気を全身に運んでくれます。その結果、新陳代謝がアップするという効果を得ることができるんです」
このエクササイズは背もたれのある椅子に座ると、やりやすい。それでも背中が反ってしまったら、腹横筋に力が入っていない状態なので注意を。