暮らしのプロが実際に使ってみて「これ買ってよかった!」と実感した便利グッズと、暮らしに役立つテクニックを教えてもらうこの企画。今回は、“5ツ星お米マイスター”として活躍する澁谷梨絵さんが、おいしいお米に仕上げるのに実は重要だという「しゃもじ」について教えてくれました。
ご飯がくっつきにくいのも重要事項
しゃもじの形や大きさに注目したことがなかった人も多いと思いますが、持ち手は長すぎず適度な厚み、丸みがあると、手にしっくりなじんですくいやすいそうです。また、しゃもじのヘラ面は、薄くスリムだと、米をつぶさずきれいに盛ることができます。
今回、澁谷さんがおすすめするしゃもじは、マーナの『極しゃもじ』。おいしさの秘訣となる「シャリ切り」のしやすさを極めたしゃもじになっています。
「このしゃもじは、お米マイスターが監修したもので、ヘラはすくいやすいスプーンの形状で、スリムなのでお茶碗にきれいによそえます。また、ご飯がしゃもじにくっつきにくく、エッジが長いので、炊きたてのご飯を底からしっかりと混ぜることができます。一度使うと、ご飯がおいしくなったと驚き、手放せなくなります」(澁谷さん・以下同)
しゃもじは“シャリ切り”のしやすさが肝心!
しゃもじは、ご飯をお茶碗によそったり、シャリ切りをしたりする際に使うキッチンアイテムですが、その素材は木製、シリコン製、フッ素樹脂加工を施した金属製などがあります。米がくっつかないようにエンボス加工を施した商品や、食洗機対応可の商品、ヘラの縁が薄くてご飯を混ぜやすい商品、置き場所に困らない“立つしゃもじ”、スイングしゃもじなど意外と種類豊富です。
このしゃもじは日本製で、素材はポリプロピレン。耐熱温度は120℃で、サイズは約6.7×2.3×21.9cmと至って普通のサイズ。
「炊飯は毎日のことだと思いますが、炊きあがった際のしゃもじを入れる“シャリ切り”はおいしいご飯に仕上げるためにとても大切になります。このしゃもじは、底からしっかりとご飯を返すことができるので、ご飯の味が違ってきます」
いいしゃもじを使うだけでちょっとしたストレスから解放
いくらいいお米で、いい炊飯器で、おいしくご飯が炊けても、しゃもじでよそうときに、味を台なしにしていることがあるようです。しかも、しゃもじに米粒がくっついてしまうとよそうときはもちろん、洗うときも小さなストレスになったりも。
「米粒がくっつきにくく作られているという点も、実はかなり家事ストレスの軽減につながります。よそうときもさくさよそえますし、せっかくおいしく炊けたご飯がつぶれてしまうなど、残念ご飯がなくなります。ご飯がくっつきにくいということは、洗うときも快適。しゃもじにこびりついたつぶれたご飯を力を入れて洗う、スポンジにそのご飯がくっつく、といったストレスもなくなります」
平置きしてもヘラ部分が浮くから衛生的!
立てて置ける形状のしゃもじもあり、そのメリットと言えば、ほこりなどがつかずすぐに使えて便利な点です。このしゃもじも衛生的に使えるよう、工夫が施されています。
「柄とヘラの間に突起が付いているので、平置きしても、ヘラが浮いてテーブルやキッチンの調理台などにつかず、衛生的です。小さいようで、ここもストレス軽減のポイントですね」
価格は528円(税込)。グッドデザイン賞を受賞しています。『極しゃもじ』の倍の値段のする『極しゃもじ プレミアム』もあり、こちらはさらにご飯がくっつきにくくなっています。
◆教えてくれたのは:5ツ星お米マイスター・澁谷梨絵さん
日本で唯一、5ツ星お米マイスターなど6つの穀物のプロフェッショナル資格を持つ“女性米屋”。株式会社シブヤ代表。SEとして勤務のあと、父の病をきっかけに家業である「米屋」を継ぎ、現職に。保育園や幼稚園の給食に米・雑穀のレシピや商品を提案中。女性の目線で日本人古来の米が持つヌカや麹の発酵技術を使った弁当や総菜を販売。著書に『世界でいちばんおいしい お米とごはんの本』(ワニブックス)、『同時メシ』(宝島社)、近著に『炊飯器で一発定食』(学研プラス)がある。https://s-d-m.jp/talents/shibuya-rie/