不快な耳鳴りには漢方薬もおすすめ
自律神経を整える食事を意識していても耳鳴りが気になるときは、耳鳴りに効果が認められている漢方薬を服用する方法もあります。
漢方医学で耳鳴りは、体内の水分が過剰になっていることで耳の内リンパ液が影響を受けて起こると考えられています。そのため、水分の巡りをスムーズにし、体の余分な水分を排出する漢方薬を取り入れます。
耳鳴りに悩む人におすすめの漢方薬2つ
・苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
苓桂朮甘湯は体力がなく、めまいや耳鳴りがある人に用いられます。メニエール病や自律神経失調症にも使われています。
・半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
半夏白朮天麻湯は胃腸が弱く、下半身の冷えやめまい、耳鳴りがある人に用いられます。胃下垂や自律神経失調症にも使われてます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は繰り返す不調に対して、根本からの改善が期待できる薬です。そのため、食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。また、自然の生薬からできているので、一般的に副作用が少ないとされています。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
なお、長引く耳鳴りには病気が隠れている可能性もあるので、不安がある際は医療機関を受診することをおすすめします。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。