うまみ成分&加熱調理の豆知識
トマトは栄養豊富なだけでなく、うまみ成分もたっぷり。調理法や合わせる食材でさらにおいしくいただけるので、料理をするときに試してみてください。
料理の味わいを深めるうまみ成分
トマトはうまみ成分である、グルタミン酸の宝庫です。これらは昆布と同様のうま味成分なので、料理の味わいを深めたいときにトマトを加えるといいですよ。
同じグルタミン酸が含まれている味噌とあわせると、うまみの相乗効果も期待できます。トマトと味噌を合わせた調味料やドレッシングをつくってもいいですし、味噌汁にトマトを入れてもおいしいです。
また、カレーにうまみを加えるためにトマトを入れるときは、へたを上にしてすりおろすと皮だけ残るので、皮をむく手間も省けてラクですよ。
加熱調理はヨーロッパ原産のトマトが◎
加熱調理をするときは、スーパーでよく見かける生食向きの桃太郎トマトではなく、ヨーロッパ原産のイタリアントマトやサンマルツァーノ種を使うのがおすすめです。
実が詰まっているので形が崩れづらく、水っぽくならないうえに、加熱することでうまみがより強くなると言われているんです。見かけたらぜひ加熱料理に使ってみてくださいね。
おすすめの加熱料理「トマトのオーブン焼き」
トマトの加熱調理というと、スープや卵炒めなどワンパターンになりがちという人には、「トマトのオーブン焼き」をおすすめします。
上下に半分にカットしたトマトの断面を上にして塩、こしょうを適量振り、きざんだニラを炒めてのせ、180℃のオーブンで15分程度焼くだけです。オーブンで加熱すると果肉がぎゅっと締まってやわらかくなり、食べやすいですよ。お好みでしらすやごま油をのせても、おいしくいただけます。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ