スキンケア

5月の紫外線量は真夏レベル?シミ、そばかす予防に管理栄養士がすすめる食材&漢方薬

春の紫外線ダメージを軽減できる食べ物

食事で紫外線対策をする際のポイントは2つあります。1つは肌が紫外線などの刺激に負けないように「バリア機能を向上」させること。もう1つは、アレルゲンに対して過剰反応をしないよう「免疫力をアップ」することです。そのために役立つ食材を食事に取り入れてみましょう。

ウズラの卵

うずらの卵
鶏卵よりも栄養価が高いうずらの卵
写真8枚

ウズラの卵はビタミンAを豊富に含みます。ビタミンAは肌や粘膜を丈夫にする働きがあり、肌のバリア機能向上に役立つ栄養素です。また、肌細胞の材料になるたんぱく質が含まれているため、効率的に代謝が行われます。

ウズラの卵は鶏卵よりも栄養価が高いので、量をたくさん食べられないという人でも取り入れやすいと思います。生でも水煮でもどちらでも栄養価に違いはなく、味付け卵やマリネ、肉巻きなど利用範囲が広いのも魅力です。

ザーサイ

器に盛ったザーサイ
発酵食品のザーサイは腸活に◎
写真8枚

ザーサイはアブラナ科の植物を香辛料などと一緒に漬け込み、乳酸発酵させた食材です。乳酸菌を定期的に摂り続けると、腸内環境が改善するといわれています。免疫にかかわる成分の約7割が腸にあるので、腸内環境は免疫機能に大きく影響します。

ザーサイは他の漬物のようにそのまま食べてもいいですし、炒め物やスープに使うと、うま味と塩味が料理に加わり、独特な味わいになります。

緑茶

南部鉄器とお茶
緑茶の成分でリラックスして肌バリアの機能低下をフォロー
写真8枚

5月に新茶が出回る緑茶。緑茶に含まれるテアニンや青葉アルコールにはリラックス効果が確認されています。肌の免疫力もバリア機能もストレスを受けると低下するので、状況に合わせてリラックスタイムをもちましょう。

温かい緑茶を飲むと、体が内側から温められ血(けつ)の流れがよくなるので、より高いリラックス効果が期待できます。

紫外線ケアには漢方薬もおすすめ

食事や化粧品などでのスキンケアに加えて、皮膚科の治療でも使われている漢方薬をのむという方法も効果的です。

漢方では、血の流れが悪くなったり血が足りなくなったりすることで、肌の隅々にまで栄養が届かなくなるために肌のトラブルが生じる、と考えます。そのため、漢方薬では血を補ったり流れを促したりすることで、肌荒れ解消を目指します。

漢方薬をのむことで紫外線に負けない健康的な皮膚を目指せるだけではなく、自然治癒力を高める効果も期待できます。

いろいろな生薬
紫外線に負けない健康的な皮膚を目指せる漢方薬を紹介!
写真8枚

紫外線ケアを行う人におすすめの漢方薬2つ

・桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)

桂枝茯苓丸加薏苡仁はのぼせや足の冷え、肩こりなどの症状がある人に用いる漢方薬で、血の流れを促すため、にきびやシミにも働きかけ、肌トラブルの改善が期待できます。

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は不足した血を補い、流れを促す漢方薬です。同時に水分代謝にも働きかけ、全身の水分バランスが整うことで、肌の調子も改善します。

→当帰芍薬散について詳しく知る

漢方薬を始めるときの注意点

漢方薬は繰り返す不調に対して、根本からの改善が期待できる薬です。そのため、食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。

ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん

小原水月さんの写真
管理栄養士の小原水月さん
写真8枚

おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。

●春に腰痛やぎっくり腰になりやすい理由、予防のために食べたほうがいいものは?

●紫外線を浴びたあとにできるシミ対策|とるべき食事とおすすめ漢方を皮膚科医が教える

関連キーワード