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【65歳オバ記者 介護のリアル】思い出した祖父のこと 何気ない一言で家族で大笑いした出来事がいま慰めに 

杖に手を置いている男性
母ちゃんの父親“タツヤン”とのある出来事を思い出したオバ記者(Ph/photoAC)
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ライター歴43年のベテラン、オバ記者こと野原広子(65歳)が、介護を経験して感じたリアルな日々を綴る「介護のリアル」。昨年、茨城の実家で母親を介護し、最終的には病院で看取ったオバ記者。それから4か月経ち、寂しさを募らせる日々だといいます。そんなオバ記者が思い出したのは亡くなった祖父とのある出来事でした。

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不安と寂しさでベッドから離れられない

母ちゃんが亡くなってちょうど4か月。「そろそろ落ち着いた?」と言われてみるとひとつ角を曲がった気がするけれど、その一方でこれまで感じたことがないような不安と寂しさに襲われている。

母ちゃん
自分の足で元気にデイサービスに出かける生前の母ちゃん
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こんなことをいうと私の身近な人は「ええええ~っ!」と絶叫するに違いない。不安と寂しさは私にいちばん無縁の感情で、正直な話、私自身、この2つの感情にどっぷり身を浸したことはないんだよね。

そりゃあ、「おお、きた、きた」と思う瞬間はあるよ。あるけど足先でたわむれたり、せいぜいヒザぐらいまで上がってくる程度。だから35年間もひとり暮らしを続けてこれたんだと思う。それが今、朝起きた瞬間に「おおお~っ!」と叫びながら体を丸めて動けない。それで午前中いっぱいベッドから離れられなかったりするのよ。

危篤状態から復活した母ちゃん
退院するときはぐったりしていた母ちゃん
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思い出した強烈キャラの祖父・タツヤンのこと

そんな時にふと思い出したのが母ちゃんの父親で私の祖父、タツヤンのこと。明治25年の辰年生まれだから辰雄。生きていれば130歳だけど97歳で亡くなっている。最晩年、母ちゃんが引き取って介護して看取ったんだわ。

これがまた強烈なキャラのおじいさんでね。タツヤンは90歳すぎまでひとり暮らしをしていたけれど、とうとう自分で煮炊きができなくなって、まず母ちゃんの姉、マスエさんの家に引き取られた。そこは10代、20代の孫たちもいて賑やかでいいだろうと周囲はみんな思ったんだね。

男性が立とうとしている所
90歳を過ぎて娘のマスエさん(母ちゃんの姉)の家に引き取られたタツヤン(Ph/photoAC)
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