「特にメイクを変えたわけじゃないのにしっくりこない……」そんな経験があるエイジング世代は多いのではないでしょうか。著書『お医者さんが教える老けない習慣』(三空出版)が話題の医師・糸井由里恵さんは、「メイクと年齢が合っていないと、かえって老けて見えてしまいます」と指摘します。
若づくりが老けポイントを目立たせてしまう
多くのエイジング世代が若い頃にはなかった悩みを抱えていますが、年齢を理由にあきらめたままでいると、気持ちが落ち込んでしまいます。今までのメイクを変えるだけで、美しく年齢を重ねていくことができるのです。
「若いころのままのメイクをしていて、かえって老けて見える人が多いようです。若づくりが老けのポイントを目立たせてしまうこともあるのです」(糸井さん・以下同)
その理由は、肌や体の変化にありました。
肌質や肌色の変化に対応を
「年齢とともに皮膚の水分量は減り、乾燥肌になっていきます。表皮細胞の機能も低下し、表皮は薄くなり、シミやシワが目立つようになると同時に、肌の色は黄色くくすんだり黒ずんだりと、色ムラができやすくなります。また、骨格が変化して頬がたるみ、顔が長く見えます。
そうした変化があるのに、若い頃と同じファンデーションやアイシャドウ、口紅などを使っていると、肌質や肌色にメイクが対応しないことで違和感が強くなるのです」
アイテム別 老けを目立たせないポイント
化粧品のアイテム別に、老けを目立たせないポイントがあるといいます。
「ファンデーションは、油分を含んだリキッドタイプやクリームタイプなど、保湿を兼ねたものを選びましょう。色も以前よりは少し暗めのものがいいでしょう。
コンシーラーを、シミやクマを隠すために厚く塗ってしまうと、余計に崩れやすくなります。コンシーラーを使う際は、薄く伸ばすようにします。
まぶたは皮膚が薄く、動きの激しい部位のため、アイシャドウがヨレやすい場所です。寒色系のアイシャドウは避けて、暖色系でやわらかい印象に仕上げるとよいでしょう。
口紅は、真紅など印象に残るようなインパクトの強い色味は避けましょう。肌なじみの良いコーラル系などにすると、肌から浮いて見えないのでおすすめです」