料理・レシピ

旬のれんこんをおいしく味わう選び方 穴は小さめでサイズのそろっているものが正解

ザルにのったれんこん
実はれんこんは歴史の長い野菜(Ph/photoAC)
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秋から冬にかけて、旬を迎えるれんこん。「れんこんの原産地は中国・エジプト・インドと諸説あるようですが、日本には弥生時代からすでにあったとされています。当時は観賞用でしたが、平安時代にはもう食べられていたとか。れんこんは歴史ある野菜の1つです」と話すのは野菜ソムリエプロの福島玲子さん。おいしさをふんだんに含んだ旬のれんこんを買うときの選び方と、正しい保存の仕方を教えてもらいました。

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丸ごと、カットそれぞれに見極めのコツあり

秋の終わりから旬を迎えるれんこんは、きんぴらやサラダにするだけでなく、天ぷらやお煮しめ、酢漬けなど幅広い用途のある食材です。せっかくならおいしいものを見極めて買いましょう。

れんこんや野菜の天ぷら
いろいろな調理法が楽しめるれんこん(Ph/photoAC)
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おいしいれんこんは見た目と重みでチェック

れんこんは太くふっくらとしていてまっすぐで節に丸みのあるものが良品とされています。持ったときにずっしりと重みと固さを感じるものはしっかりと育った証拠で、水分をよく含んでいて味のよいものが多いです。

表面はツヤがあり、なるべく傷がついていないものを選びましょう。古くなっているものは、乾燥してツヤがなくなり、部分的に茶色いシミが出てくるので避けてください。また、不自然に色が白いものは、薬剤で漂白されている可能性があるので、こちらもおすすめできません。

カットれんこんを買うときは、色味がポイント

買うときはなるべく、両端の節がカットされずに残っているものが理想的ですが、カットしたものを買うときは切り口に注目しましょう。

2本のれんこん
買うときは穴が小さく肉厚なものを(Ph/photoAC)
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表面が紫がかっていたり、穴が黒ずんでいるものは、時間が経って鮮度が落ちています。また、穴の大きさは、小さめでサイズが揃っていて肉厚なものが新鮮です。

れんこんの保存は乾燥させないのがポイント!冷凍もOK

田んぼの水の中で育つれんこんは、光や乾燥が苦手な野菜です。皮をむいて空気に触れると変色していくので、できるだけ早く処理をしてください。

乾燥を防いで冷蔵!つけ置き保存もOK

れんこんを一節丸ごと保存する時は、新聞紙などを湿らせてから包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫に入れましょう。泥付きのものは、洗わずに同じく湿らせた新聞紙などに包んでから、冷暗所に置くとよいです。

泥つきのれんこん
泥付きのものは洗わず保管を(Ph/photoAC)
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カットしたれんこんは、ラップでぴったりと包んで乾燥を防ぎ、冷蔵庫に入れて保存します。使うときは変色した切り口を薄く切り落としましょう。カットしたれんこんの保存は2~3日程度が目安です。

もし少量ならば、保存容器にれんこんとかぶるくらいの水を入れて、ふたをして冷蔵保存するのもOKです。ただし、水は毎日取り替えること。また、酢を少量入れておくと、切り口の変色防止になります。

冷凍なら1か月保存OK!固茹でしてから保存を

カットしたれんこんを茹でてザルにあげた
れんこんを冷凍保存したいときは加熱してから(Ph/photoAC)
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長期間保存したい場合は冷凍もできます。冷凍保存する場合は、固めに加熱してから水気をしっかりと拭き取り、使いたい形に切って冷凍用の保存袋に入れましょう。1か月を目安に食べきってくださいね。きんぴらや煮物、炒め物などに利用できます。

◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん

野菜ソムリエの福島玲子さん
野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
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ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/

構成/イワイユウ

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