健康・医療

夏の終わりの「胃腸の不調」はなぜ起こる?「1日3食」にとらわれないのも体調を整えるカギ

水分補給は飲み方次第で冷えやむくみの原因に

自律神経以外にも、飲み物や食べ物はダイレクトに胃腸に影響を及ぼします。

「夏は冷たい飲み物やアイスクリームがおいしく感じる季節ですね。けれども一気に取り込んで腸が冷えると、下痢の原因になります。氷を入れたジュースやキンキンに冷えたビールをがまんする必要はありませんが、量や頻度をおさえたいところです。また、あえて体温に近いようなものから口にすることで、胃腸の負担を軽減することができます。飲食もメリハリが大切です」

かき氷
冷たい飲み物食べ物は量に気をつける(Ph/photoAC)
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塩分の摂りすぎにも注意

暑い日は汗で体内の水分を失ってしまうので、こまめな水分補給は必要ですが、飲み方次第では冷えやむくみの原因になるそうです。

「もし塩分を摂りすぎている場合は、体の塩分濃度を薄めようと、補給した水分を排出せずに溜め込んでしまいます。これがむくみの原因になり、体の冷えにもつながります。また、それほど食べていなくても夏に体重が落ちないのは、こうして水分を溜め込んだ状態だからかもしれません」

胃腸を休めるためにも1日3食にとらわれない

胃腸の不調は、自律神経を整えて食事を意識することで改善しそうです。

「自律神経には、交感神経と副交感神経があります。交感神経は緊張したり興奮したりすると働くもので、胃腸の働きを鈍くしてしまいます。そこで、リラックスするときに働く副交感神経活動を優位にすることが、胃腸の改善につながります。

たとえば運動をすると、一時的に交感神経が優位になりますが、運動後は副交感神経が優位になっていくので自律神経はメリハリある状態で活発に働くことにつながります。スクワットは、室内でも場所を取らずにできるのでおすすめの運動です。また、ゆっくりと深呼吸を繰り返すことも有効ですよ」

スクワット
副交感神経を優位に立たせるには運動が◎。中でもスクワットがおすすめ(Ph/photoAC)
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胃腸を健やかな状態に保つために、食事面では冷たい食事ばかりとらないこと、そして腸内環境を整える栄養素を取り入れることがポイントです。

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