
韓国の人気グループ『BTS』は兵役により活動を休止中。6月には7人全員が集結し再始動が期待されているが、待ちきれない!というあなた。BTSの公式YouTubeチャンネルには、彼らがストレッチをしている様子が数多くアップされている。ストレッチを真似して、応援の準備運動を始めよう!
「ほぐす」と「鎮める」2つのストレッチ
ストレッチには筋肉に刺激を与え、体をあたためてほぐす『ダイナミックストレッチ』と、呼吸を意識しながら筋肉を伸ばし鎮静化(疲労回復)させる『スタティックストレッチ』の2種類があると話すのは、パーソナルトレーナーの武田敏希さん。
「BTSの皆さんが行っているのは、最大限のパフォーマンスを出すダイナミックストレッチが多いですね。ダンスの動きをアレンジしたものも見受けられます。スタティックストレッチは、日々の健康やけが予防、運動後の筋肉痛の緩和に有効です。
運動不足の人もこのストレッチを行えば、しなやかな体づくりに役立ちます。いくつかピックアップしたので、ぜひ実践してみてください!」
肩まわりのダイナミックストレッチ
肩甲骨を動かしてほぐす肩まわりのストレッチ。肩こり、巻き肩、猫背の改善が期待できます。
「ゆっくり大きく動かすことで、肩甲骨と胸椎が開き、筋肉がほぐれます」(武田さん・以下同)

肩こり解消に効果的「肩甲骨のストレッチ」
前まわし、後ろまわし各10回行う。ゆっくり動かしながら肩を入念にほぐした後は、高速回転も!
【1】両手の指先を肩にのせる

背筋を伸ばしていすに座り(または立ち)、両手の指先を肩にのせ、脇をしめる。立って行う場合は、足を肩幅に開いて!
【2】ひじ先を上にあげる

指先を肩に置いて脇を締めたまま、ひじ先をできるだけ上に持ち上げる。
【3】ひじ先を肩の後ろにまわす

ひじ先を胸の前から肩の上を通るようにして大きく回す。ひじ先が体側より後ろに回れば◎。
【4】手をのせたまま胸を開く

肩甲骨を寄せるようにして動かし、胸が開くのを感じたら、ひじ先を体側に。
【5】ひじを下におろす

大きく1回転させたところでひじをおろして脇をしめる。できるだけ大きく、前後に10回ずつ回す。
「肩まわりのスタティックストレッチ」
肩関節や僧帽筋などを伸ばすスタティックストレッチは、深い呼吸を意識しながら行うのがポイント。
「運動後と寝る前に行うのがおすすめです」
肩こりや五十肩の予防にも「肩伸ばしストレッチ」
【1】伸ばした右腕のひじに、左腕をクロス

背筋を伸ばして正面を向く。右腕を肩の高さまでまっすぐ伸ばし、左腕で右腕を抱え込むようにクロスする。
【2】伸ばした腕を胸の前に引き寄せる

伸ばした腕を平行にキープしたまま、左腕を胸に引き寄せる。

深く息を吐きながら、写真の状態で10秒キープ。10回繰り返し、反対側も同様に行う。

【NG】腕が下がると効果半減!

肩が上がり、伸ばした腕が下がると肩まわりが充分伸ばせなくなるので注意。

「首のスタティックストレッチ」
首こりや頭痛の悩みには、首まわりのストレッチを。「首の両側にある斜角筋を伸ばします。急に伸ばすと首を痛めるのでゆっくり行って」。
首こり、スマホ首改善に「首の横のストレッチ」

【1】頭をゆっくり右に倒す。
【2】右手を側頭部に添えて、息を深く吐きながら10秒伸ばす。
【3】反対側も同様に行う。
「基本はJINのように頭の重さを利用しながら真横に傾けます。J-HOPEのように少し上を向けば斜め前側、Vのように少し下を向けば斜め後ろ側が伸ばせます」
「脇腹のスタティックストレッチ」
脇腹にある広背筋を伸ばすストレッチ。「お腹が引き締まり、くびれが生まれます。さらに姿勢の改善も期待できますよ」。
お腹まわりがスッキリ「脇腹伸ばし」

肩幅に足を開いて立ち、両手の指を組んで上に伸ばす。手のひらを上に向けてグーっと伸びたら、息を吐きながら、上半身を左に10秒倒して脇を伸ばす。右も同様各5回行う。
「下半身のスタティックストレッチ」
下半身は大腿四頭筋などの大きな筋肉で構成されているので、ストレッチを行うと血流の改善、代謝アップ、筋トレ効果も期待できる。
「股関節はもちろん、お尻の筋肉もゆっくり伸ばしましょう」
腰痛や姿勢改善効果あり「お尻のストレッチ」
【1】両ひざを立てて座る

両ひざを立てて床に座る。後ろに倒れないように、両手を後ろについて支える。
【2】右足を左足に乗せる

右の足首を左足の太もも(ひざ上あたり)に乗せる。
【3】左足を胸に近づける

両手で左足を抱えて、深く息を吐きながら胸に近づけて10秒キープ。左右各10回行う。頭は床につけず体を丸めると、より大殿筋を伸ばすことができる。

下半身の筋トレにも効果的「股関節のストレッチ1」
【1】つま先を外に向けてスクワット姿勢

足を肩幅に広げ、つま先を外に向ける。ひざに手を置いて、腰を後ろに引くように下ろす。ひざはつま先よりも前に出ないように注意。

【2】左肩を内側に入れる

ひじを伸ばしたまま、上半身を右にひねり、左肩を内側に入れていく。深く息を吐きながら5秒キープ。
【3】左右交互に各10回行う

【1】に戻し、反対側も行う。左右交互に各10回行う。

柔軟性を高めてけが予防「股関節のストレッチ2」

【1】骨盤を立てて座る

あぐらをかくように床に座り、背筋を伸ばして骨盤を立てる。両足のひざをできるだけ開く。
【2】体を前に倒す

深く息を吐きながら、体を足に引き寄せるように倒す。5秒キープして【1】に戻るを10回繰り返す。背中が丸くならないように注意。

ヨガの要素もプラス「お腹×背中のストレッチ」
【1】お腹を引き締める「コブラのポーズ」

うつ伏せで脚を腰幅に開く。床に手をつきひじをまっすぐ伸ばして上半身を持ち上げ、斜め上に目線を向ける。お腹に力を入れて30秒ほど深く呼吸をする。
【2】背中を伸ばす「猫のポーズ」

お尻を後ろに引いて両腕を伸ばす。両腕が伸びきったら、頭と胸を床に近づけて背中を伸ばし、30秒ほど深く呼吸をする。


肉離れのリスクを減らす「太ももの裏伸ばしエクササイズ」


足を肩幅に開いて腰を深く落とし、両手でつま先を持つ。そのままリズミカルにお尻を上げ下げする。
「太ももの裏側の柔軟性を高める動きです。ダンスパフォーマンスを行う前に、体を温めるウォームアップとして行っていると思われます。リズミカルな動きと呼吸を心がけるといいでしょう。体が硬いかたは手をすねの辺りに置いてもOK。ただし、ひざ関節への負担が強いので、痛みがある人は避けましょう」

足を伸ばして床に座り、体を前に倒すストレッチ。
「BTSのメンバーも、意外と体が硬いことがわかりますね。皆さんも無理のない範囲でストレッチをしてください」
ダンスの瞬発力を高める「腹筋エクササイズ」

【1】足を肩幅に開いて立ち両手を上げる。

【2】両手を床に付き、手を交互に前へ出す。

【3】体が床と並行に近くなったら、手を交互に戻し
【2】【1】の順に戻る。これを3回繰り返す。
「プランクの動きを取り入れた、腹筋を鍛えるエクササイズです」
◆教えてくれた人:パーソナルトレーナー・武田敏希さん

モデルやタレントたちが厚い信頼を寄せる人気のトレーナー。「鍛える前に整える」新感覚のストレッチダイエットジム「e-stretch」を東京・大阪で6店舗運営。
撮影/浅野剛 取材・文/山下和恵
※女性セブン2025年2月13日号