その他の食材
ここからは米のとぎ汁などその他の食材の活用法をピックアップ。
【米のとぎ汁】洗顔料から掃除まで幅広く活用
「米のとぎ汁には肌にいい成分(ビタミンB、E、セラミドなど)が含まれているため、洗顔や入浴剤にぴったり。顔を洗うときは適量をぬるま湯に混ぜ、肌を軽くマッサージしながら塗って洗い流します。油を吸着する性質があるので、食器洗いや台所の掃除にも活用できます」(省エネ生活研究家・アズマカナコさん)
●とぎ汁漬け(大友さん)
【1】米のとぎ汁(濃いめ)1カップ、塩小さじ1を保存袋に入れ、食べやすく切ったキャベツ2枚と、しょうがの薄切り2枚をせん切りにしたものを加えてもみ混ぜる。
【2】1日室温に置き、その後冷蔵庫で1日置く。ほんのり酸味が出たら漬けあがり。

【茶葉】お茶パウダーにすれば栄養分を丸ごと摂取できる
「使用前の茶葉をミルやすり鉢で粉末にして湯に溶かすと、少量でも味の濃いお茶に。茶がらが出ず、栄養分も丸ごと摂れます。茶がらにも栄養分が残っているので、ガーゼなどに包んで入浴剤にするのもおすすめ。香りや成分には消臭効果があり、乾燥させれば消臭剤、土に混ぜれば肥料にもなります」(アズマさん)
【しいたけの軸】旨み成分の塊! 揚げ物に混ぜても◎
●しいたけの軸のバタポン和え(2人前)(佐々木さん)
【1】しいたけ6個分の軸を割き、バター10gと耐熱ボウルに入れ、ラップをして電子レンジで1分加熱する。
【2】【1】にポン酢小さじ1を加えて混ぜる。
POINT「水分が少ないので揚げ物にも最適。すぐに調理しない場合は軸を割いてから冷凍保存を。きのこ類は冷凍すると旨みが増します」
【コーヒーがら】消臭剤や害虫除け、猫除け、雑草予防にも使える!
「コーヒーがらの粒子には小さな穴があいていて、においを吸着してくれます。乾燥させれば、消臭剤代わりになるので、下駄箱やトイレなどに置いておくといいでしょう。においがついて落ちない保存容器に、しばらく入れてから洗い流すのもおすすめ。野良猫や虫などが寄りつかなくなったり、植物の生長を阻害したりする効果もあるので、野良猫のフン被害がある場所、害虫が出る場所、雑草が生える場所にまいて」(アズマさん)
【卵の殻】細かく砕けば研磨剤・漂白剤として大活躍!
「細かく砕いた卵の殻と少量の水を、水筒や調味料の瓶といった底が洗いにくいものに入れてよくふると、水垢や茶渋が落ちやすくなります(プラスチック製品は傷つきやすいのでNG)。ふきんと卵の殻を水に入れ、一緒に煮立たせると、炭酸カルシウムの効果で漂白できます(ただし、市販の漂白剤より効果は弱い)」(アズマさん)
◆国際中医・薬膳師・大友育美さん
料理研究家、フードコーディネーター。著書に『いたわり発酵ごはん 不調しらずの体をつくるおいしい薬膳の知恵』(マイナビ出版)など。
◆料理家・佐々木麻衣さん
食品ロス削減コンサルタント・冷蔵庫収納スペシャリストとして、食材保存、冷蔵庫収納、冷凍貯金の講座・講演、親子で楽しめる畑の収穫体験の運営などを行う。
◆省エネ生活研究家・アズマカナコさん
エネルギーや環境負荷の少ない暮らしを追求し実践。著書に『電気代500円。贅沢な毎日』(CEメディアハウス)、『捨てない贅沢』(けやき出版)など。
取材・文/番匠郁
※女性セブン2025年5月22日号