「人間は体を休めている間に細胞が活発に働き出し、免疫機能や、体を修復させる機能が働きます。つまり、寝ないと不調は治らないのです」
そう話すのは、成城松村クリニック院長で婦人科医の松村圭子さん。とはいえ、何もしないでいると、加齢とともに睡眠の質は落ち、長く寝ていられなくなる。そのため、睡眠環境は意識的に整えなければならないのだ。そのためには、以下の7法則が効果的だという。
カフェインは摂るタイミングを考えて
夕方以降は、カフェインが含まれるコーヒーや緑茶を摂るのはご法度。1杯でカフェインの覚醒作用が3~6時間程度続くため、眠りにくくなる。飲むならスッキリ目覚めたい朝がおすすめ。
「夜はハーブティーや白湯など、ノンカフェインで体を温めてくれるものを。ただし、夜間の頻尿を防ぐためにも量は1杯までに」(松村さん、以下同)
パジャマに着替える
睡眠中の血流を促す”寝返り”をしやすいよう、着心地、肌触りがよく、吸水性にすぐれたパジャマを着るのは大切。
休日の寝坊は1時間まで
起きる時間を決め、体内時計を整えることが大切。誤差は1時間以内に。長時間の昼寝も睡眠に影響を与えるので30分まで。
起床後すぐ朝日を浴びる
目覚めたらすぐ、太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、スッキリ目覚められるうえ、約15時間後に自然と眠気が訪れる。
「朝日を浴び、朝ご飯を食べると、睡眠中に優位だった副交感神経から、日中の活動を支える交感神経にスイッチが入ります。このスイッチの入れ替えが順調に行くようになると、自律神経は自然と整えられます」
悪天候の朝や、太陽が当たらない部屋にいる場合は、LEDライトなどを活用して、とにかく光を浴びること。
起床後はプチ体操を!
朝起きた時、体がこわばっていて、ずっしり重い感じがする時は、無理してすぐに起き上がらず、ちょっとした体操をするのがおすすめ。あおむけに寝たまま両手と両足を上げ、約1分間ブラブラさせる。そうすることで全身の血行がよくなり、こわばりもほぐれるはずだ。
就寝前のスマホ&PC操作はエスプレッソ2杯分の刺激
スマホやパソコンの画面は暗い部屋でまぶしいだけでなく、交感神経を刺激して、寝つきを悪くするので、寝る前のスマホ&PC操作は厳禁。エスプレッソ約2杯分のカフェイン並みの刺激になるという。
食事&歯みがきは就寝3時間前までに
就寝3時間前には食事と歯みがきを終わらせよう。満腹のまま寝ると、消化のために体が活動してしまい、眠りの妨げに。歯みがき剤に含まれるすっきりフレーバーも交感神経を刺激するので要注意。
「どんなに遅く寝ても朝は一定の時間に起きて体内時計を強制リセットしましょう。そうすれば、夜は自然な眠気が訪れるはずです」
悩みやストレスがあろうと、夜はちゃんと寝るのが大切。
「嫌なことがあっても、夜の間に物事は動きませんから、悩みはいったん置いておき、寝て忘れた方が心にも体にもいいですよ」
※女性セブン2017年10月26日号
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