
「あと一品ほしいとき」、「手早く晩ごはんを作りたいとき」頼りになるのが“作りおき”。そこで、料理研究家の高山かづえさんに、作りおきの王道3品のレシピを教えてもらった。冷蔵で3〜4日保存が可能だから、アレンジレシピにもトライして食卓を充実させよう。
ひと手間でおいしく食べ続けられる
アレンジしやすい“おかずの素”は、作りおきに欠かせない。
「今回の3品は作りおきの王道ですが、ゆで鶏は急冷して加熱を止める、塩豚と鮭フレークは冷蔵室でひと晩おいて水気を抜くといったひと手間で、おいしさに差が出ます。味つけをシンプルにすると、アレンジの幅が広がりますよ」(高山さん・以下同)
「ゆで鶏」のレシピ
しっかり加熱しつつ、パサつかない絶妙な仕上がり。
ポイントは芯まで充分加熱することと、加熱しすぎないことの両立。
「ゆで汁につけたまま保存して、しっとり感をキープ。くさみとりに加えた玉ねぎは汁物やオムレツの具に、ゆで汁はスープとしてぜひ活用を」

《材料》(作りやすい分量)
鶏胸肉…2枚(600g) 玉ねぎ…1/4個 塩…小さじ1
《作り方》
【1】鶏肉は全体に塩をすり込んで室温に20分おく。
【2】鍋に玉ねぎ、水5カップを入れて中火にかけ、沸騰したら【1】を皮目を下にして加える。再び沸騰したら弱火にし、5分ゆでる。火を止めて鶏肉の上下を返し、蓋をしてそのまま40分おく。
【3】保存袋に鶏肉、ゆで汁2カップを入れ、空気を抜きながら口を閉じる。氷水を入れたボウルにつけて15分ほどおき、急冷する。袋の水気を拭いてバットなどにのせ(または保存容器に入れて)、冷蔵室で保存する。
《Point》

5分の加熱後、蓋をしたまま火からおろして、余熱で火を通す。
「40分ほどおくことで、中までしっかり熱が入ります」

そのまま放置してしまうと余熱でどんどん加熱され、パサつきや硬くなる原因に。
「急冷で、しっとり最適な仕上がりに」
【「ゆで鶏」アレンジ】「よだれ鶏」のレシピ
しょうがが効いた香味だれで中華風おかずに。
《作り方》(2人分)
【1】きゅうり1本は斜め薄切りにしてから細切りにする。ゆで鶏1/2枚は7mm厚さに切る。
【2】にんにく1/2片、しょうが1片はみじん切りにし、しょうゆ・酢・砂糖各大さじ1、ごま油小さじ2、白いりごま・ラー油各小さじ1と混ぜ合わせる。
【3】器に【1】を盛り、【2】をかける。
【「ゆで鶏」アレンジ】「ゆで鶏ねぎ和え麺」のレシピ
ゆで汁も使って旨みたっぷりな味わいに。

《作り方》(2人分)
【1】ゆで鶏1/2枚の身は細くほぐし、皮は細切りにする。長ねぎ1/2本は縦に半分に切ってから斜め薄切りにし、水にさらしてもみ洗いし、水気を絞る。
【2】鍋にたっぷりの湯を沸かして中華生麺2玉(250g)をほぐし入れ、袋の表示通りにゆでる。氷水にとって締め、水気をしっかり切る。
【3】ボウルにゆで鶏のゆで汁大さじ4、ごま油大さじ2、塩小さじ1/2、一味唐辛子少量を入れて混ぜ合わせ、ゆで鶏、【2】を加えてよく混ぜる。器に盛って長ねぎをのせ、一味唐辛子少量を振る。