このダイエット法には、痩せるだけでなく、食後の眠気がなくなったり、常に頭がすっきりした状態になるという利点もある。というのも、食後に眠くなるのは、糖質摂取による急激な血糖値の上昇によるものだからだ。
野菜ジュースが“脂肪を燃やせる体”を作る
また、お腹がすいてイライラするとか、そのイライラを鎮めるために甘いもので解消している人が多いが、実は糖質には、中毒性があるということがわかってきている。
「主食が白米の日本人には、糖質依存症の人が多い。反対に、このダイエット法を実践すれば、集中力が高まり、仕事や勉強の効率を上げてくれます」(白澤さん)
では具体的にレシピを見ていこう。白澤さんが提唱するのは、朝の野菜ジュース。
「エネルギーをつくり出すためには、ビタミンやミネラルが欠かせません。ですから私は果物や野菜をミキサーにかけ、フレッシュジュースを飲むようにしています。
フレッシュジュース作りが面倒くさいなら、糖分無添加の市販の野菜ジュースでもOK。カロリー少なめで血糖値を上げません」(白澤さん)
昼、夜は、野菜とたんぱく質の魚、肉を積極的に摂るようにする。糖質とは違って、脂質とたんぱく質は血糖値を上げないため、いくら摂ってもいいという。
「ダイエット後に肌が荒れた、髪がパサパサになったという人が多い。それはたんぱく質不足で、細胞の新陳代謝がうまくいかなくなったことが原因です。また、免疫力も低下して疲れやすくなるので、その点でも、積極的にたんぱく質を摂ってください」(白澤さん)
肉から摂れない食物繊維を摂取するためには、野菜が欠かせない。厚生労働省では1日350gの野菜摂取をすすめているが、実際、摂られているのは280g程度とも。
「野菜は心して摂るようにしたいもの。毎食、生野菜なら両手のひらいっぱい。加熱した野菜なら片手のひらに山盛りくらいの量を。これなら毎食120gの野菜を摂取できます」(斎藤さん)
ケトン食を摂る場合に気をつけたいのは、調味料にも糖質が入っていること。砂糖を含むドレッシングやケチャップ、ソースなどはNG。マヨネーズは少量ならOK。
“糖質ゼロ”には要注意
また「糖質ゼロ」をうたう、食べ物や飲料が世に多く出回っているが、これは砂糖の代わりに人工甘味料が使われている。
人工甘味料には、アスパルテーム、ソルビトール、サッカリンなどがある。
「人工甘味料は太らないという印象がありますが、それは間違い。ラカントSなど一部の甘味料以外は、インスリンという体を太らせるホルモンを分泌させるので、口にして“甘い”と感じる食べ物は原則、太るのです」(斎藤さん)
商品購入の際は、裏のラベルを見て対処したい。
「糖質断ちをすれば、早い人で12時間後にはケトン体によるエネルギー消費の回路にスイッチが入り、1週間で脂肪を燃やせる体になります。血管に負担をかけ、老化を促進する高血糖状態になることがなく、細胞の新陳代謝が促され、肌や血管が若返るという利点もあります。
また、ケトン体が体内に増えると、抗酸化遺伝子のスイッチが入ります。このように、アンチエイジングの要素がいっぱいです」(白澤)
「ケトジェニック・ダイエット」には、やせるだけでなく、若々しくいられる副産物がつまっているといえそうだ。
※女性セブン2014年8月21・28日号
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