今年の夏は気象庁が「一つの災害と認識している」と語ったほどの猛暑。夜間の気温が25度を超える夜を熱帯夜というが、夜9時を過ぎても気温30℃を超える地域もある。エアコンを消して窓を開けて寝ても涼しさはない。日中の40℃近い暑さのせいで、体の表面で熱を充分に放散できないため体温が下がらず、寝つきも悪くなり、睡眠は浅く、寝苦しい夜が続く――。
「夏に快眠するなら、冷房は日中より低い温度設定でつけっぱなしにしてください」
そう話すのは、睡眠専門医の坪田聡医師だ。
環境作りとリラックスによる「深部体温」コントロールが効果的
「日中は体を動かしているため、深部体温(脳や内臓などの体内の温度)が高まっているので少し高い室温設定でも大丈夫ですが、睡眠時は深部体温が下がります。この深部体温が下がる時に眠気が起こるので、夜のエアコン適正温度は、昼の適正温度の『27℃』よりも1℃程度下げた『26℃』がいいでしょう。寝室の温度を下げるタイミングは寝る1時間前がベストです。天井や壁を冷やし、輻射熱を避けるためです」(坪田医師・以下「」内同)
快眠のために大切なのはエアコンのタイミングだけではない。食事や運動、部屋の明るさも関係する。
「食事は寝る3時間前までに済ませてください。消化するために内臓が活発に動き、深部体温が上がるので、寝る直前の食事は控えるべきです。軽いウォーキングなどの有酸素運動は寝る1時間前までであればリラックスにつながり効果的です。お風呂は寝る1時間前、38~40℃に10分つかることで深部体温が一時的に上がり、冷めていく過程で眠気が生まれます。
また寝る前に強い光を浴びるのはご法度です。目安は500ルクス。一般家庭のリビングで”まぶしい”と感じない程度が100~300ルクスです。コンビニなどは1500ルクス以上なので、寝る前に行くのは避けてください」
就寝時に向けて深部体温が下がっていく環境を作り、リラックスすることが大切だ。
「興奮して交感神経が優位だと、なかなか寝つけません。眠る1時間前から、読書をする、音楽を聴く、アロマをたくなど、自分なりのリラックス方法をルーティンにするのが効果的です。眠れないと悩む人も大勢いますが、気にしすぎないことも大切です。暑い時期は睡眠時間は減るものです。昼寝で補うのもいいでしょう」
※女性セブン2018年8月9日号
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