まだまだ肌寒い季節が続くなかで、お鍋やスープには旬の白菜がぴったり。実はおいしい白菜を見極めるポイントがあることを、知っていますか? 野菜ソムリエプロの福島玲子さんから、そのコツを教えてもらいました。
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おいしい白菜を見分けるポイントは?
冬に旬を迎える白菜は、鍋だけでなく、漬物などの和食や、グラタンなどの洋食にもぴったりの野菜です。さまざまなレシピに活用できるからこそ、おいしいものを選んで上手に使いたいですよね。そこで、おいしい白菜を見極めるポイントをお教えします。
丸ごと買うときは、葉と芯をチェック
スーパーなどで丸ごと一玉買うときは、どんなところを見ればいいのでしょうか。外側にある緑色の外葉がついていて、かつ、その外葉がしっかりしているのが新鮮な白菜の特徴です。外葉がくしゃっとしていて元気なく見えるものは避けましょう。
また、白菜の下側にある芯の断面部分は500円玉より少し大きめのものがちょうどよく熟しているサイズなので、注目してみてくださいね。
そして、野菜や果物のほぼすべてに共通しているのは、同じ大きさなら重いものがよりよいということです。実がしっかりと熟していて水分をたっぷり含んでいるので、ジューシーな証拠ですよ。
カット白菜は中の葉が黄色いものが◎
半玉や4分の1サイズのものなどカットしたものを買うときは、中心部の葉が伸びて盛り上がっているものはNGです。白菜は切ってからも成長しています。中心部が盛り上がっているものは、切ってから時間が経っているということで、新鮮でないので避けるようにしましょう。断面はできるだけ平らなものがおすすめです。
それと、芯が大きいものも、成長しすぎて葉がかたくなっている可能性が高いです。芯の長さが全体の1/3よりも小さいものを選ぶようにしましょう。
選ぶべき白菜は、中の葉が黄色みを帯びているものです。黄色いほうが緑になっているものより葉が若く、甘みが強いと言われています。
白菜がダイエットにぴったりなワケは?
クリスマスや年末年始を経て、さらに寒い季節でゴロゴロとしていたら、ちょっとお腹にお肉がついたかも…なんて人にこそ、白菜がおすすめです。
カロリー&糖質量は野菜の中でも随一の低い数値
白菜は低カロリーで糖質も少ない野菜です。というのも、全体の95%が水分でできているから。白菜に熱を入れると水分がたくさん出るのは、このためです。
白菜100gには一般的に13kcal、糖質が2.0g含まれています。野菜の中でも特に低い数値なので、ダイエット中にぴったりの野菜なんですよ。
量は多くはないけれど、うれしい栄養素も
白菜に含まれる栄養素の量はあまり多くはありません。ただ、その中でも血液の凝固作用や骨の健康効果があるビタミンKや、風邪予防効果のあるビタミンC、少ないけれどカルシウムも入っています。
野菜にカルシウムが入っているのは意外かもしれませんが、植物細胞の構造や機能の維持に必要な成分として含まれているのです。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持つ。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導など、多岐にわたって活動している。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ