頭痛、肩こり、耳鳴り…代表的な気象病の症状
自律神経の乱れは、ストレス社会に生きる現代人の体調不良にも大きく関わっており、すでに起こっている不調に天候によるストレスが加わることで、より重い症状となって現れることもあります。代表的な症状をチェックして、当てはまるものに悩んでいる人は気象病を疑ってみてください。
頭痛
こめかみ周辺がズキズキ、ドクドクと脈打つように痛むのが特徴の「片頭痛」と首(広頸筋群)、頭部(側頭筋)、肩・背中(僧帽筋)などの筋肉の緊張で起こる「緊張型頭痛」が主に該当します。片頭痛は、痛みを脳に伝える三叉神経が血管の拡張で刺激されることによって生じると考えられています。
片頭痛では、症状が出る数日〜数時間前から「眠い」「気分が悪い」「生あくびが出る」などの予兆があり、その予兆が天気の変化(気圧の変化)と連動している場合が多く見受けられます。
緊張型頭痛は、微妙な気圧の変化が身体的ストレスとなって交感神経の働きが優位になり、首や肩の血管が収縮して血流が低下し、引き起こされると考えられます。
首痛・首のこり
首の筋肉の弱い人やスポーツ等で首を痛めたことのある人に現れることが多い症状。首周りの筋肉が緊張し、血行が悪くなることで起こりやすいです。気象病の症状と深く関わっている自律神経は、脳の視床下部から首を通って全身に張りめぐらされているので、首にダメージがあると自律神経にも影響がおよびやすいと考えられます。
肩痛・肩こり
首の痛みやこりと同様のメカニズムで、筋肉の硬直と血行不良が主な原因です。デスクワークの時間が長く、前傾姿勢になりがちな人に多く発症します。
めまい
体のバランスを保つ感覚をつかさどる耳と脳のシステムに異常が発生することによって起こる症状で、内耳にあるセンサーが気圧の変化に反応することが原因と考えられます。ストレートネックで首が不安定な状態になり、めまいが起こるケースもあります。
気管支喘息
突如として呼吸が苦しくなり、せきが出て止まらなくなってしまう病気です。ハウスダストや花粉などによるアレルギー反応が起こると、症状が出始めます。気温と気圧が大きく下がる秋口などの季節の変わり目は、とくに悪化しやすいので要注意です。
関節リウマチ
免疫機能の誤作動によって自分の体を攻撃してしまう「自己免疫疾患」の一種。膠原病(こうげんびょう)のひとつとされ、手足の関節に痛み、腫れ、こわばりなどが生じる病気です。昔から「雨が降ると症状が悪化する病気の代表例」と認識されていて、気圧や湿度の変化が痛みを悪化させるという研究結果も出ています。
また、ひざ痛や関節痛も気圧の変化で悪化すると言われています。