秋冬が旬! 代謝を上げる栄養素や食材
1日3食の基本に加え、食事内容も意識することで、さらに代謝アップが期待できます。基礎代謝を上げるために食事で摂りたいのは、エネルギー消費を高めたり、栄養素のエネルギー化を助けたりする成分です。
しょうが
しょうがに含まれるジンゲロールには、食後のエネルギー消費量を促進する作用があることが報告されています。
チューブや乾燥のしょうがでも効果が期待できます。汁物に入れたり、炒め物や煮物の風味づけに使ったりして継続的に摂るのがおすすめです。
まいわし
産卵前の秋から冬にかけておいしくなるまいわしは、ビタミンB群の1種であるビタミンB12を豊富に含みます。
ビタミンB群は代謝ビタミンとも呼ばれ、エネルギー産生に不可欠な栄養素です。ビタミンB12は植物性食品にはほとんど含まれていないので、動物性食品から摂ることを意識しましょう。
豚ヒレ肉
代謝に欠かせないビタミンB群の含有量が多い豚肉。なかでもヒレは、ビタミンB群がとくに多い部位です。
肉質がきめ細かく、柔らかいのが特徴の豚ヒレ肉。年間安定して手に入り、他の部位よりも脂質が少ないのも魅力の1つです。カツのような油を多く使う調理法だとカロリーが上乗せされてしまうので、トマト煮込みやオーブン焼きなどでさっぱりと食べましょう。
代謝を高めるには漢方もおすすめ
手軽に基礎代謝を高めたいという人は、漢方薬をのむのもおすすめです。老廃物を排出したり、血流を改善したりする漢方薬で代謝を上げれば、太りにくく痩せやすい体質を目指せます。ダイエットに対しては、「血流をよくして基礎代謝を上げる」「水分の循環をよくして老廃物を排出する」「脂肪の燃焼を促す」「余分な脂肪の吸収を抑える」「精神に働きかけ、つい食べてしまうことを防ぐ」といった作用のある漢方薬を選びます。
また、漢方薬は自然の生薬からできていて一般的に副作用が少ないとされているため、初めての人でも安心して利用できます。
代謝を促しダイエットをしたい人におすすめの漢方薬2つ
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
脂質代謝機能を改善し、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。お腹がぽっこり出て、便通が悪い人に用いられます。
・大柴胡湯(だいさいことう)
体の余分な熱を取り除き、肝の働きをよくして脂質代謝を改善します。ストレスで食欲が増してしまうときや、便通が悪くがっちりした体形の人に用いられます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。