「『ホームファイリングをやっていてよかった!』私の元には、毎日のようにこんな声が届きます」──『実践! はじめてのホームファイリング 「おうち書類」の片づけかた』(同文舘出版)の著者でオフィス業務効率化コンサルタント、整理収納アドバイザー1級認定講師の長野ゆかさんはそう言います。長野さんに、「おうち書類」の片づけ方や役立て方のアイディアについて話を聞きました。
用意するものは「個別フォルダ」だけ
長野さんが提唱する「ホームファイリング」には、明確なルールや方法がいくつかあります。その第一歩となるのが、1枚の厚紙に書類を挟むだけの「個別フォルダ」(主にオフィスの書類整理などに使われるアイテム。文房具店などで購入できる)を基本ツールとすることです。
個別フォルダと聞いて実物がピンとこない方は、パソコンのデスクトップ画面にある「フォルダ」のアイコン(図柄)を思い浮かべてください。まさにその絵のように、一つ一つのファイル(書類)を入れるためのケースのことです。
立てて置ければOK
「初めてホームファイリングを実践するときに用意するのは、個別フォルダだけです。A4の書類が挟めて、立てて置ければOK。これなら、簿冊式ファイルのポケットに入れる必要も、紙にパンチで穴を開ける必要もありません。紙をそのまま出し入れでき、収納場所にフォルダごと戻しやすいのが利点です」(長野さん・以下同)
そして収納や整理には個別フォルダを立てて置くスペースがあればよく、専用のファイルボックスがなくても、引き出しや本棚に個別ファイルを立ててしまうことができればOKだそうです。
手順はたった「3つ」
「今すぐにホームファイリングを実践するなら、手順のイメージは【1】個別フォルダに書類を入れていく、【2】フォルダにタイトルを書く、【3】フォルダを並べる、の3つだけです。
書類がテーブルなどに山積みになっている人は、まず5cmくらいの量を取り出し、種類別(「チラシ」「子供」「仕事」など)にざっくり分けて個別フォルダに入れて、並べてみてください。『個別フォルダに保存しておくほどじゃない』という紙は処分しましょう。これだけで、『何があるかわからなかった紙の山』の把握が進みます」
手元に個別フォルダがない場合は、まずクリアファイルを使い、「個別ファイルを入手したら移し替える」事前準備とすることができるそうです。