ちょい顎上げ姿勢のコツ
さらに詳しく、ちょい顎上げ姿勢のコツを教えてもらいました。言うまでもなく、スマホを両手で持ったまま猫背の姿勢で「顎だけを上げる」のはNG。スマホはいったん、脇に置いておき、次の手順で進めてみましょう。
【1】頭のてっぺんのつむじあたりに「百会(ひゃくえ)」というツボがあります。ここは自律神経を調整するツボで、めまい、耳鳴り、肩こりによく効きます。自分が操り人形になったと考え、百会のツボをつままれているとイメージしてみてください。すると、大幹がまっすぐに整います。
【2】その状態で、顎をちょっと上げる姿勢をキープ。
ここまでが、姿勢の改善法です。次は、唇や舌先の動きにも注意を払ってみましょう。
舌先が動いていない状態も口臭の元に
「スマホを長時間使用しているとき、唇や舌先は動きが停止しています。止まったままだと、唾液の分泌量が減るだけでなく、脳の活性を妨げることにもつながります。できれば、スマホを操作しているときやデスクワーク中は、舌を正しい位置に持ってくるように意識しましょう」
舌のベストポジションとは?
正しい位置とは、舌先の先端が、上の顎の前歯のつけ根あたりから、「口蓋皺壁(こうがいすうへき)」と呼ばれる、上顎の真ん中から横に広がっているザラザラとしたシワの部分に接していること。
この「舌のベストポジション」をキープすることで、全身の姿勢が安定した位置に納まりやすくなると言います。
「さらに、舌先を上顎に付けると、唾液の出口の唾液腺が解放され、唾液が旺盛に分泌されるようになります。この状態では、口から息が出せなくなるため、自然と口呼吸から鼻呼吸に切り替わります。口呼吸は口内を乾燥させて唾液の分泌を低下させるため、口臭につながりやすい。ですから、鼻呼吸に切り替えることが大事なのです」