
厳しい冬を越えて育ち、旨みも栄養もぎっしり詰まった春野菜。そのおいしさを存分に引き出すレシピを、春野菜を知り尽くした農家に聞きました。高級白子たけのこを栽培している岡崎ふぁーむの岡崎安浩さんが、絶品レシピと選び方、簡単にアクを抜く方法を教えてくれました。
買ったらすぐにゆでて1晩おくとアクが抜ける
京都府向日市にある「岡崎ふぁーむ」は、4月中旬に収穫の最盛期を迎えるという。
「たけのこは鮮度が肝なので、買ったらすぐにゆでて、アク抜きをしてください。ゆで汁につけたまま鍋で1晩おくと、えぐみがさらに抑えられますよ」(岡崎さん・以下同)
おいしいたけのこの選び方
「たけのこは土から出て日光が当たると硬く、穂先と皮が黒くなります。購入する際は穂先が黄色や黄緑っぽく、皮は白~薄茶色のものを選んで」
簡単!たけのこのアク抜き
・外皮をむく

たけのこは水で洗い、外皮を2~3枚むいたら、ゆでた後むきやすくなるように、皮に縦に切れ目を入れておく。
・米のとぎ汁でゆでる

鍋に1、たっぷりの米のとぎ汁を入れて40分~1時間ゆでる。根元に竹串がスッと通ればOK。
・そのまま1晩おく

ゆで汁につけた状態で1晩おくとアクがしっかり抜ける。使い切れない場合は保存容器に水と一緒に入れ、毎日水を替えれば冷蔵で1週間ほどもつ。

【穂先】甘みがあり、柔らかい。繊細な味をいかし、汁物や和え物、素揚げなどに。
【根元】しっかりした歯ごたえを楽しむ炒め物や、煮物などにおすすめ。

「たけのこツナマヨトースト」のレシピ
こっくりツナマヨと大振りたけのこで食べごたえ満点!

《作り方》 (トースト1枚分)
【1】ゆでたけのこ(根元)50gは、5mm厚さのいちょう切りにする。
【2】ボウルに【1】、ツナ缶1/2缶、マヨネーズ大さじ1、塩・こしょう各適量を入れて混ぜ合わせ、食パン(6枚切り)1枚の上にのせてトースターで焼き色がつくまで焼く。
「ルーローハン」のレシピ
歯ごたえよく切ったたけのこに甘辛いたれがよく絡む。

《作り方》(2人分)
【1】ゆでたけのこ(根元)120g、豚肩ロース肉(ブロック)200gは1cm角に切る。
【2】肉に塩麹大さじ1/2、酒少量をもみこんで下味をつける。
【3】鍋にごま油少量を中火で熱し、【2】を加えて色が変わるまで炒めたら、たけのこを加えて炒め合わせる。
【4】【3】に酒・オイスターソース各大さじ1、砂糖・しょうゆ・酢各大さじ1/2、すりおろししょうが小さじ1、すりおろしにんにく小さじ1/2、水3/4カップを加え、弱火で20~30分ほど煮たら、ゆで卵2個を加えて色づくまで2~3分ほど煮る。
【5】器にご飯適量を盛り、具材と半分に切ったゆで卵をそれぞれのせる。
「たけのこ入りエビチリ」のレシピ
おうち中華が柔らか穂先で別格の仕上がりに。

《作り方》(2人分)
【1】ゆでたけのこ(穂先)100gは薄切りに、長ねぎ10cmはみじん切りにする。むきえび100gは片栗粉少量を振ってもみ、水で洗ってサッと湯通しして水気を切る。
【2】ボウルに中華スープ1/2カップ、ケチャップ大さじ3、酒大さじ1、片栗粉小さじ1を混ぜ合わせておく。
【3】フライパンにごま油大さじ1、【1】の長ねぎ、すりおろししょうが小さじ1/2、すりおろしにんにく少量を入れて弱火にかけ、香りが立ったら豆板醤小さじ1を加える。1~2分炒めたら中火にし、たけのこ、えびを加えてさらに炒める。【2】を加えて混ぜ、とろみが出るまで2~3分ほど煮る。
「たけのこ&いんげんの肉巻き&木の芽ソース」のレシピ
素材の旨みをソースが引き立てる、春らしさ満載の一品。
《作り方》(2人分)※木の芽ソースは作りやすい分量
【1】木の芽2g、白みそ大さじ5と1/2、砂糖大さじ1/2をすり鉢で混ぜ合わせ、みりん適量を加えてのばし、硬さを調節する。
【2】さやいんげん8本はへたを切って長さを半分にする。ゆでたけのこ(穂先)100gは、さやいんげんと同じ大きさの細切りにする。
【3】豚バラ薄切り肉8枚(200g)を広げ、【2】を1/8量ずつ巻いて塩・こしょう各適量を振る。
【4】フライパンにサラダ油小さじ1を中火で熱し、【3】の巻き終わりを下にして並べ、全体に焼き色がついたら、ふたをして弱火で3分ほど焼く。器に盛り、【1】を添える。
◆教えてくれたのは:岡崎ふぁーむ・ 岡崎安浩さん

栽培する高級白子たけのこは、柔らかい食感とアクの少なさが特徴で、料亭でも使用されている。4月初旬からはたけのこ掘り体験も実施。Instagram:岡崎ふぁーむ(@okazaki.farm)のDMから予約できる。
撮影/鈴木江実子 料理協力・スタイリング/ダンノマリコ
※女性セブン2025年3月27日・4月3日号