
「食べることが大好き!」というオーナーシェフの戸高雄平さんの熱い思いから、2015年、東京・五反田にオープンした『食堂とだか』。“映える”料理がSNSで話題になり、ドラマ『孤独のグルメ』でブレイク! 素材をいかしたオリジナリティー溢れる料理が支持され、現在は、3年待ちという超予約困難店に。今夜、おうちでとだかが味わえる絶品レシピを紹介する。
楽しんで“腹パン”になって帰ってほしい!
『食堂とだか』は客の9割がリピーターだという。

「3年後に来たときも喜んでもらえるよう、身近な食材で、ありそうでなかったメニューを考えています。うちの名物のひとつが、料理と音楽のペアリング。例えば『かつおフライ』を出すときは『サザエさん』、シメはお腹いっぱいでも『負けないで』(笑い)。めちゃめちゃ盛り上がりますよ! 食事を楽しんで、腹パンになってもらうことが、なによりうれしいんです」(戸高雄平さん)
「かつおフライ いぶりがっこタルタル」のレシピ
スモーキーな風味のタルタルでかつおがたたき風味に。
店ではかつおを燻製にして使いますが、家庭では手軽に刺身でOK。いぶりがっこは、ちょい足しするだけで食感も風味もよくなる、お気に入り食材です。

《材料》(作りやすい分量)
かつお(刺身)…1冊 薄力粉・パン粉・油…各適量 溶き卵…1個分
【いぶりがっこタルタル】
玉ねぎ…1/6個 いぶりがっこ…25g ゆで卵…1個 マヨネーズ…100g 三杯酢・はちみつ…各適量
《作り方》
【1】玉ねぎはみじん切りにして水にさらす。水気を絞り、三杯酢に漬けて30分置いてからざるにあげ、水気を絞る。いぶりがっこ、ゆで卵はみじん切りにする。

【2】ボウルに【1】を入れ、マヨネーズを加えて混ぜる。酸味が強ければはちみつを加えて味を調える。
【3】かつおに薄力粉をまぶし、溶き卵に浸しパン粉をつける。
【4】油を180℃に熱し、【3】を入れ、途中で一度ひっくり返して1分程度揚げる。油を切ってから厚めに切る。
【5】器に【2】を盛り、【4】をのせる。
《Point》
玉ねぎは三杯酢に漬けてから絞って混ぜると、ピクルスのような酸味が加わり、よいアクセントに。

「いぶりがっこと数の子ポテサラ」のレシピ
いぶりがっこの歯応えと数の子のプチプチのW食感。
「ホクホク感を出したいので、店のポテサラのじゃがいもは、キタアカリを使用。いぶりがっこはみじん切りにして、食感と風味をいかします」

《材料》(3〜4人分)
じゃがいも…300g いぶりがっこ…60g 数の子…70g 卵…3個 マヨネーズ …110g 白だし…1/2カップ かつおぶし…適量
《作り方》
【1】数の子は塩が完全に抜けるまで水にさらす。塩が抜けたら、白だしに1時間ほど浸し、ざるで水気を切ってから食べやすい大きさに切る。いぶりがっこはみじん切りにする。
【2】鍋にじゃがいもとかぶるくらいの水(分量外)を入れ、串がスッと通るまでゆでる。粗熱を取りながら皮をむき、潰す。
【3】鍋に卵とかぶるくらいの水(分量外)を入れ、16分ゆでる。殻をむき、泡立て器などで潰す。【4】ボウルに【1】、【2】、【3】、マヨネーズを入れて混ぜる。器に盛り、かつおぶしをのせる。
「甘納豆チーズ餅」のレシピ
アツアツの餅からとろ〜りチーズと桜の香りが溢れ出す。
「某有名料理人がマスカルポーネを使った料理を出していて、自分も作ってみたいなと(笑い)。和の食材・甘納豆と組み合わせたら、うちの名物になりました」

《材料》(2個分)
スライス餅…2枚 甘納豆チーズ…適量 桜の葉の塩漬け…1枚
【甘納豆チーズ】 (作りやすい分量)
甘納豆270gとマスカルポーネチーズ250gをボウルに入れ、よく混ぜ合わせる。

《作り方》
【1】スライス餅を焦げ目がつくまで焼く。【2】【1】の端に半分に切った桜の葉、甘納豆チーズの順にのせて巻く。
とだか名物「甘納豆チーズタワー」
店では横に置いたエッフェル塔に負けないくらいの高さの盛り付けも話題に。アレンジがしやすいため、『成城石井』で商品化もされた、店を代表する一品。

◆教えてくれたのは:食堂とだか オーナーシェフ・戸高雄平さん

高校生のときに食べた茶碗蒸しに感動し、料理人を目指す。現在、『食堂とだか』のほか、『立呑みとだか』、『虎ノ門とだか』、『ここにもとだか』と東京都内に4店舗を展開。
◆食堂とだか

初のレシピ本、『日々、おうちがとだか 予約2年半待ち居酒屋「とだか」の企業秘密レシピ』(光文社)も発売中。

東京都品川区西五反田1-9-3 リバーライトビルB1F
※メニューはコース料理(飲み放題付き)のみ。18時〜と20時30分〜の入れ替え制。
撮影/澤木央子 取材・文/青山貴子
※女性セブン2025年6月26日号