「コンビニ限定」と銘打った新作カップ麺や、毎年バージョンアップする冷やし中華や、そばなどの麺類は、コンビニでも人気商品だ。手軽で満足感も高いだけに、「今日のランチは麺だけ」なんて人も多いのでは?
ところが、麺だけで完結する食事は、糖質だけを摂り過ぎるというデメリットも。「最近は、具だくさんのカップ麺も増えてきたけれど、それでも麺(炭水化物)に対するたんぱく質と野菜の量は充分ではありません」と、管理栄養士の北嶋佳奈さんは指摘する。
そこで、麺を食べるときに追加すると栄養バランスが整えてくれるおかずについて、リサーチした。
カップ麺には卵をプラス、足りない野菜はサラダで補充
北嶋さんによると、麺は主食と考えて、主菜や副菜、汁ものを追加するべき。
「筋肉が衰えないようにたんぱく質のおかずを、腸や肌をキレイに保つためにサラダや汁ものなどで野菜を補うことで、栄養バランスを整えるのが賢い“麺食い道”です。例えば、不足したたんぱく質の解消には、卵1個をプラス。麺に生卵を落としたり、コンビニでゆで卵を一緒に買ってもいいと思います。それだけでたんぱく質を補えます」(管理栄養士・北嶋佳奈さん・以下「」内同)
卵の替わりに、高タンパク低脂質のサラダチキンも◎。野菜は量が多ければいいと、こんもりした見た目につられ、せん切りキャベツやオニオンスライスのサラダなどを選んでいるのでは? でもそれは、いずれもほとんどが水分。カロリーが低く、満足感があったとしても栄養価は低めだという。
「それよりも、素材の味がダイレクトに伝わり、噛みごたえのあるスティック野菜や、丸ごと食べる蒸し野菜を選びましょう」
また、カップ麺のスープまで飲みほして完食する人も多いはず。塩分の多いスープはできるだけ残したほうが健康のため。ぐっと我慢を。
「塩分を控えめにするのも大事ですが、カップ麺によって脂質の量もかなり違います」
1日に摂取してもいい脂質の量は成人の場合、約55~60g、1食にすれば18~20gが目安だ。適正範囲を頭に入れて、購入時にはパッケージ表記の脂質量もチェックしよう。
体を冷やす麺には豚汁やポトフなど、温かい一品を添える
「冷たいざるそばは、のどごしも良く、食欲のないときでも食べられますが、炭水化物のカロリーとして考えるとカップ麺と変わりません。さらに、食べて体が冷えることで、代謝が下がりやすくなります」
冷えが元凶となる体の不調の数々。内臓が冷えると、活発な消化活動ができずに代謝が抑えられて太りやすくなる要因に。
「ざるそばに冷たいサラダでは体が冷える一方です。肉(たんぱく質)と野菜が一緒に摂れる温かい食べ物といえば、豚汁やポトフ。具材が大きくゴロゴロ入っていれば、さらにいいですね」
具材に重量感のあるもの、色の濃い野菜(緑葉色野菜)が入ったものをチョイスしよう。
主食と主菜がとれるバランスのいいパスタを選ぶべし
パスタは、たんぱく質と野菜がたっぷり入ったものを選択するのがコツ。
「チーズや牛乳などの乳製品もたんぱく質なので、グラタンやラザニアも野菜が入ったものを選びましょう。ただし、これらはバターや生クリームなども入っていて、脂質も高い。夕食よりも、一日の活動量が多い昼食がベターです」
とはいえ、具がたっぷり入ったパスタでも、たんぱく質と野菜の摂取量はまかなえていない、と北嶋さん。例えば、魚の缶詰やレンジで温めるだけの肉や魚のおかずでたんぱく質を、食材の種類が多いコンビネーションサラダやミネラルが豊富な海藻サラダなどで野菜を補って。
このようにたんぱく質と野菜を摂るように気をつければ、麺も立派な1食として成立する。さらに、ズルズルッと2、3分で食べる早食いを止め、体に栄養を取り込む意識でゆっくり噛んで。そんな心がけこそ肥満予防になる。
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