料理・レシピ

「にら」の美容&健康パワーと使い切れなかったときの活用術を野菜ソムリエプロが解説

にらの葉
栄養豊富なにらにはどんな効果が期待できる?(Ph/photoAC)
写真7枚

春に旬を迎えるにらは、栄養が豊富なことからスタミナ料理にもよく使われる野菜です。どんな効果が期待できるのか、野菜ソムリエプロの福島玲子さんに聞きました。また、香りが苦手な人向けの対処法などについても教えてもらいました。

* * *

スタミナだけでない健康&美容によい栄養たっぷり!

スタミナ野菜のイメージ通り、にらには栄養がたっぷり含まれています。どんな効能があるのか、詳しく説明します。

たっぷり!健康にうれしい栄養「アリシン」とは?

にらの代表的な栄養といえば、アリシンです。強い殺菌効果があるほか、疲労回復に欠かせないビタミンB1と結合し、ご飯など糖質の代謝をよくすることで免疫力を高める効果がある栄養素です。血行促進もされるので、冷え性や動脈硬化、血栓の予防にも効果的と言われています。

カットしたにら
血行促進の効果が期待できるアリシンは切ることで発生する(Ph/photoAC)
写真7枚

ちなみに、アリシンは細胞を壊すことによって酵素の働きで発生するため、より多く摂るには細かく切るといいですよ。とくに根元はアリシンが発生しやすいので、根本の捨てる部分は切り口から数mm切り落とす程度にし、根本もカットしてしっかりと食べることをおすすめします。

またアリシンは揮発性のため、切ってそのままにしておくと少しずつ減ってしまいます。油で加熱することによってアリシンの成分が分解されなくなりますので、カットしたらなるべく早めに調理しましょう。

カットしたにら
カットしたにらは早めに調理をするのがおすすめ(Ph/photoAC)
写真7枚

抗酸化作用、アンチエイジングなど美容にも効果的

にらはβ-カロテンも豊富です。β-カロテンは抗酸化作用に加え、体内で必要な分だけビタミンAに変換されて粘膜を保護する効果もあります。髪や目の健康、粘膜や肌の健康維持にも役立つと言われています。ほかにも、同様に抗酸化作用が強いビタミンEもたっぷり。生活習慣病の予防にも役立ちます。活性酵素を減らすビタミンCも豊富で、β-カロテンとともにアンチエイジングに効果があります。

にらの葉先
ビタミンAに変換されるβ-カロテンも豊富なにら(Ph/photoAC)
写真7枚

さらに、腸内環境を整え、美肌に導くビタミンK、美肌効果や高血圧予防にいいカリウム、便秘改善やホルモンバランスを安定させる効果があると言われる葉酸なども豊富で、健康を気にするかたにはおすすめの野菜です。

関連キーワード