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【実例レポート】介護で浮き彫りになる「きょうだい関係」の現実 最高の介護パートナーとなった弟、母親の危篤で突如現れる長男のケースも

母親に親不孝しかしなかった負い目?

あの日から1年。妻がYさんに言ったんだって。「結局、兄の負い目なんだよね。長男として父の期待に応えられなかった負い目。母親に親不孝しかしなかった負い目。それを跳ねのけようと無理難題を言い続けているのよ」と。

オバ記者の母親
Yさんからしたら妻が言っていることも意味不明…(写真は元気になった時の母ちゃん)
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「そんな道理の通らないことってないじゃないか。勝手に負い目をもって暴れてるなんて、なんで許されるのかひとりっ子のオレにはどうしてもわからん!!」

そういうとYさんはグビリとぬるくなった生ビールを飲みほしたのでした。

親を見送ったということは、子の方も先が見えている。その年になっていさかいをするともう元には戻らないんだよね。そもそも、元から歯車がズレていたらなおのことよ。

オバ記者
何か言いたくなる人とは例えきょうだいでも会わないのが一番(写真は母ちゃんのお墓)
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だからきょうだいでも他人でもそう。言いたいことがある人とは会わない。会うからイヤなことを言うんだから。そんなわけで60過ぎたら口から出していいのはお花だけ。毒虫なんか出しちゃだめよと、私は自分に言い聞かせているの。

◆ライター・オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト
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1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。

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