
今年は4年ぶりに那須御用邸で静養されたほか、即位5年と結婚30年を記念した特別展に訪問されるなど、コロナ禍で外出を控えられていた昨年と比べ、愛子さまとお出かけになる機会が多かった天皇皇后両陛下。その度、色やアイテムを合わせたリンクコーデを披露されています。今回は、ご一家の仲睦まじい姿を振り返ります。
4年ぶりのご静養は栃木県高根沢町の御料牧場へ ブルーとホワイトのリンクコーデ
4月5日、栃木県高根沢町の御料牧場に到着された天皇ご一家。2019年8月の那須御用邸でのご静養以来、およそ4年ぶりとなるご静養でした。



皇后雅子さまは、ペールブルーのロングジャケットにホワイトのインナー、水色のスカーフを組み合わせた爽やかな雰囲気のコーディネートに。ペールブルーのジャケットの鮮やかさを際立たせるパンツとシューズはブラックカラーにそろえられていました。
愛子さまはホワイトのジャケットをセレクト。下半身をブラックで統一させるスタイルと、インナーのカラーが雅子さまとリンクしていました。ホワイトのインナーは顔周りを明るく見せる効果が期待できます。
御料牧場に到着された際、天皇陛下がお召しになっていたブルーのネクタイが、雅子さまのジャケットのカラーとリンク。その後、散策されたときにお召しになったシャツもブルーのチェック柄でした。愛子さまはブルー系のアイテムを取り入れられていませんが、ブルーとホワイトをコーデに選ばれた雅子さまと並ばれることで、ご一家のリンクコーデが成立していました。











ウィーン少年合唱団の来日公演へ マスタードイエローとホワイトのリンクコーデでご鑑賞
5月4日、東京都港区のサントリーホールを訪問され、”天使の歌声”と言われるウィーン少年合唱団の来日公演を鑑賞されました。ご一家で公演をご覧になるのは6年ぶりでした。公演後は、合唱団のメンバーらと懇談されました。

雅子さまはジャケットやタイトスカート、足元のパンプス、バッグ、パールのアクセサリーを全てホワイトカラーに統一したワントーンコーディネートで登場されました。
愛子さまもホワイトカラーのジャケットとパンプスで雅子さまとリンク。ジャケットの中は、マスタードイエローの可憐なティアードワンピースをお選びに。ワンピースと同じカラーブローチ、またイエローと相性のいいゴールドのネックレスをチョイスされていました。
天皇陛下も愛子さまのワンピースとリンクするマスタードイエローのネクタイをお召しに。雅子さまの装いにマスタードイエローは入っていませんが、ホワイトが他のおふたりと共通しています。それぞれが一部分に共通するカラーを取り入れることで、ご一家のリンクコーデが完成していました。





雅子さまと愛子さま ブルーとホワイトのツートーンコーデでおそろいに
5月30日、日本橋高島屋で開催されていた即位5年・成婚30年記念特別展「新しい時代とともに―天皇皇后両陛下の歩み」を鑑賞されました。記念展には、2019年の「即位礼正殿の儀」の装束など、両陛下ゆかりの品約100点や、ご一家の写真約150枚が展示されていました。

この日、雅子さまはパンツスタイル、愛子さまはミディ丈スカートとボトムスの形は違いましたが、ブルーグレーのセットアップでお見えに。また、愛子さまはホワイトのインナーとシューズを、雅子さまはバイカラーのバッグを手にされ、おふたりともそろってブルーとホワイトのツートーンでまとめていました。
同じ配色のコーディネートでも、ボトムスやインナー、バッグなどで違いを見せることで自然体なリンクコーデになっています。



世界的ビオラ奏者の傘寿記念演奏会をモノトーンコーデでご鑑賞
8月18日、世界的ビオラ奏者の今井信子さんが80歳を迎えたことを記念する演奏会がサントリーホールで行われ、鑑賞されたご一家は2階席から拍手を送られました。

雅子さまは、ホワイトのジャケットにブラックのパンツというモノトーンコーデでご鑑賞に。ジャケットのフロントの留め具は組紐のボタンで、カフス部分が折り返しのデザインという、シンプルで気品あるコーディネートでした。スクエアネックのインナーが、モノトーンコーデにマッチするパールのネックレスを引き立てていました。
愛子さまは千鳥格子柄のワンピースにホワイトのショートジャケット、ブラックカラーのバッグという組み合わせで、天皇陛下もブラックとホワイトのストライプ柄のネクタイをお選びになり、おふたりとも雅子さまと同様にモノトーンコーデでそろえられていました。
モノトーンはシンプルなカラーですが、天皇陛下は知的なイメージになるストライプ、愛子さまはかわいらしい印象の千鳥格子など、それぞれがデザインに個性を出しています。そしてご一家で色をそろえられることで洗練された雰囲気になっています。




4年ぶり那須御用邸でのご静養 同系色のカラーでまとまり感を
8月21日から9月初旬まで、4年ぶりにご静養のため、那須御用邸で過ごされました。那須塩原駅の前に集まった市民に歩み寄って交流された際、雅子さまが足元のプランターにつまずいてしまうハプニングもありましたが、事なきを得て、ご一家は笑顔を見せられていました。

この日は、珍しくはっきりとしたリンクコーデではなく、天皇陛下は水色のシャツにグレーのパンツ、雅子さまはネイビーとホワイトのバイカラーのツートーンコーデ、愛子さまはグリーンとホワイトの花柄ワンピースをお召しに。
寒色系のカラーでそろえられているので、おそろいのアイテムがないにもかかわらず、全体的にまとまり感がありました。













佳子さまのご案内で工芸品をご鑑賞 色に少しずつ変化をつけたグラデーションでリンクコーデに
9月20日、秋篠宮家の次女・佳子さまが総裁を務める「日本工芸会」の作品展を鑑賞されました。出迎えられた佳子さまに「よろしくお願いします」と伝えられ、和やかな雰囲気に包まれました。「日本伝統工芸展」では、1000点以上の応募の中から入選した陶芸や人形などの作品を展示。案内役の佳子さまと一緒に作品を見て回られました。

この日、雅子さまはホワイト、愛子さまはクリームイエローのセットアップという装い。全身をホワイト系に統一するとのっぺりしがちになりますが、雅子さまのジャケットにはブレード(絹、木綿、麻、羊毛などで作られたテープ状の紐のこと)がカフス部分や襟に施されているほか、インナーをトーンの違うホワイトにされているので、コーデにメリハリが出ています。また、愛子さまのプリーツスカートは立体的なシルエットなので奥行きをプラスしています。
天皇陛下は愛子さまのクリームイエローのセットアップと同系色のゴールドやブラウンの市松模様のネクタイを選ばれていました。2023年の新年用に公開された写真でも、おふたりは同じアイテムでリンクコーデをされていました。
雅子さまのホワイト→愛子さまのクリームイエロー→天皇陛下のゴールドと、ご一家で徐々に色に変化をさせたグラデーションのリンクコーデでした。








愛子さま、初めてのご供花 雅子さまとブラックのワンピース&パールがおそろい
10月2日、企画展「温故備震(おんこびしん)~故(ふる)きを温(たず)ね明日に備える」を見学されるため、日本赤十字社本社をご訪問。到着後、すぐに救護活動で殉職した救護員の慰霊碑に花を手向けられました。愛子さまが公式の場で供花されたのは初めてのことでした。

雅子さまと愛子さまは、ブラックのセットアップとシューズのほか、同じ厚さのストッキング、パールのアクセサリーをおそろいに。
雅子さまはセットアップと少し色味が違うブラックのインナーで奥行きを出し、首元を見せるスクエアネックで抜け感を演出。一方、愛子さまはノーカラーで優しい印象のラウンドネックのジャケットに、プリーツスカートという組み合わせで清楚な印象でした。




即位5年結婚30年記念の特別展はご家族そろってペールカラーのリンクコーデでお出ましに
11月10日、両陛下と愛子さまは、即位5周年とご結婚30年を記念し、皇室ゆかりの美術品を収蔵・展示する「皇居三の丸尚蔵館」をご訪問。特別展をご家族そろって見て回られました。

雅子さまはオフホワイトのパンツスーツに同色のパンプスを合わせたコーディネートで来場されました。首元のペールピンクのスカーフが、愛子さまのセットアップとリンク。また、天皇陛下のペールパープルのネクタイもピンクと同系色なのでご一家のコーディネートに統一感が出ています。
愛子さまは、ウエストにリボンが付いたジャケットとフレアスカートのセットアップというかわらしいデザインを選ばれ、ミニバッグ、シューズを同じ色に統一したワントーンコーディネートでした。
パンツスーツでハンサムコーデの雅子さまも、天皇陛下のスーツとネクタイという組み合わせも、軽やかで優しい印象のペールカラーが堅苦しくなり過ぎない印象になっています。








グレーのダブルボタンのスーツでリンクコーデの天皇陛下と愛子さま ご家族そろって美術展へ
11月21日、中国に由来し日本で独自に発展した「やまと絵」と呼ばれる絵画などの美術展をご覧になるため、上野公園の東京国立博物館を訪問されました。

雅子さまは、アイボリーのパンツスーツにベロア生地のインナーを合わせた装い。天皇陛下と愛子さまはグレー系のダブルボタンスーツと、ブラウンのシューズを合わせたリンクコーデを披露されました。
天皇陛下はストライプ柄のネクタイ、愛子さまはチェック柄のセットアップをお召しになり、どちらも赤茶色のラインが入ったデザインで、細部にもリンクする箇所がありました。









ご一家の自然なリンクコーデは、無理に同じ色で合わせてはおらず、同系色でそろえられたり、それぞれのイメージにあったデザインのものを取り入れるなどのテクニックが盛り込まれていました。こうしたファッションからご家族の仲の良さが感じられます。来年は、ご家族がどのようなリンクコーデを披露されるか楽しみです。
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