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個性溢れる“素顔”と名物「コアラ丼」
現在、同園ではオス9頭、メス11頭の計20頭が飼育されている。コアラといえば“モフモフでかわいい”という印象だが、ユーカリしか食べない、ポケット(育児のう)で子育てをするなど、独特の生態を持っているのも魅力のひとつである。落合さんは「進化の過程でかわいい体形になった反面、意外にも目つきや爪は鋭く、かわいさ以上に多様な“素顔”があります」と語る。
また同園の名物といえば「コアラ丼」と呼ばれる体重測定法。約15年前に始まったこの手法は、コアラを“丼”の器に乗せて体重を量るというユニークなもの。落合さんは、「母親から引き離すと落ち着きがなくなるので、代わりにぬいぐるみを抱かせ、赤ちゃんが収まりやすいような丼をつかったのがスタートです」と説明する。

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エサへのこだわりと健康管理の舞台裏

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新芽好きのコアラにとって、ユーカリの品質管理は命綱。「プンクタータ」という品種を同園のコアラたちは好むそうで、樹液が豊富で甘みがあるのが人気の秘密だ。「毎日100kgの枝葉を与えて翌朝90kg廃棄するほど、新芽を選んで食べています」と落合さん。また体調不良時に食欲が落ちた際には、“この畑の、この品種は食べることがある”という昔からの担当者の知恵を頼りに、実際に車を走らせ採取をして与えることもあるという。