保守層取り込みのため議論は先送りに
雅子さまと同じように、そのご活躍ぶりが注目を浴びるがゆえに、ステレオタイプの海外報道に晒されている愛子さま。しかし各国メディアが指摘するように、日本の皇位継承のあり方が見直しの時期に来ていることは衆目の一致するところだ。10月4日投開票の自民党総裁選。実質的に国のリーダーを決めるこの選挙は、愛子さまの将来にどう影響するのか。
「最終的に5人が立候補。中でも告示当初から最有力候補とされているのが、小泉進次郎氏(44才)です。小泉氏は昨年の総裁選期間中、テレビ討論会で“選択的夫婦別姓の議論に結論を出すべき”と訴えるなど、自民党の中でもリベラル寄りの主張を行ってきました。
ところが今回は保守層の取り込みを狙って、前回の主張を封印。安倍内閣でも重用された加藤勝信氏(69才)を選対本部長に据えるなど、保守寄りの政策を展開していくとみられています」(政治部記者)
一方、下馬評トップだった小泉氏の足を目下引っ張っているのが、9月25日発売の『週刊文春』が報じた“ステマ疑惑”だ。小泉陣営が、動画配信サービス「ニコニコ動画」に小泉氏を称賛するコメントを投稿するよう要請するメールを関係者に送っていたというもので、本人が謝罪する事態となった。

「これによって浮上してきたのが、前回決選投票で石破首相に敗れた高市早苗氏(64才)。9月28日に公表された共同通信社の調査では、自民党支持者が推す次の総裁にふさわしい人物として小泉氏を上回る支持を集めています。
高市氏は保守政治家として知られ、男系男子での皇位継承に強いこだわりを持っている。さらにほかの候補者も保守層を強く意識していて、一時期機運が高まった皇室典範の改正についてはきっぱりと口を閉ざしています」(前出・政治部記者)
現行の皇室典範では、女性皇族は結婚後、皇室を離れることになる。しかし、30才以下の皇族が悠仁さま、佳子さま、愛子さまの3人だけである現状を踏まえ、今後の安定的な皇位継承に不安を覚える向きがあるのも事実だ。
「足踏みをしているうちにも、愛子さまは年齢を重ねられ、ご結婚も現実味を帯びてくる。それでも、ご自身のお立場の不確かさに疑問を呈することすら、許されていません。
このままでは、愛子さまや佳子さまは、非常に限定的な選択肢の中からご自身の将来を選ばざるを得ない。仮に、愛子さまがずっと両陛下をお支えしたいと願われた場合、選択肢は“結婚しない”になってしまうのです。これでは、愛子さまも雅子さまと同じ“檻の中”に入れられていると再び海外メディアに報じられかねません」(前出・別の宮内庁関係者)
先延ばしにされ続けている、プリンセスの将来についての議論──解決の道筋を示すことのできるリーダーは、誕生するのか。
※女性セブン2025年10月16・23日号