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《潜入レポート・劇団四季『アラジン』》「ビーズ1粒でも誰の衣裳のものかわかる」コスチュームスタッフのプロ意識

生地は特注! ジーニーの衣裳は魔人らしい異世界の神秘性が 

魔人らしさが際立つジーニーの衣裳 (左:撮影/上原タカシ)(C)Disney
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 目にも鮮やかなブルーのジーニーの衣裳は、ベロアに似たソフトな触感。

「アラベスク模様が特徴的なパンツは、クリエイティブスタッフが生地からオーダーして作った特注品。ひざがすり切れやすいのですがすぐに予備が手に入らないので、メンテナンスが欠かせません」

ブルーサファイヤのような宝石が配された肩のデザイン
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 肩部分には宝石を囲むようにゴールドのスパンコールやビーズが配されている。

「魔人なのでこの世のものと思えない神秘性を表現しています」

 ジーニーをランプに縛り付けておく“手枷(てかせ)”。▲や◆などのビーズとアラビックな模様が組み合わせられている。

手枷にもさまざまな形のビーズが。赤いラインに見える部分も、細長いビーズでできている
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パンツに縫い付けられたティアドロップ形のビーズが動くたびに揺れる
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 パンツがキラキラ光るのはこのティアドロップ形ビーズのおかげ。

「重さがあるので、通常のビーズより落ちやすい。欠かせない補強ポイントのひとつです。また、パンツの膝部分は擦り切れやすいので、特にメンテナンスには気を使っています」

 アラビアの世界観を体現する、先端が尖ったブーツは本革製。

「土台が届いたら、表面の繊細な柄は、すべて手で描いていきます」

 基本的に俳優のサイズに合わせて衣裳や靴が準備されるので、つまり、この細かいブーツの絵柄を複数回手描きしたことになる。しかも、つねにメンテナンスを重ねて新品同様の美しさをキープしているとは!

つま先以外、舞台ではっきり見ることのないジーニーのブーツには、ゴールドやシルバーでこの世の造形とは思えない、抽象的な柄が手描きされている
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