腸内環境を整えると便秘改善や美肌が手に入れられる――だからこそ、腸に良い食生活を続けている人も多いはず。だけど、ちょっと待って。腸活は、食べ物だけでは充分とはいえないという。
腸活をするには、食事の他にもう1つ、欠かせないのが運動だ。朝と夜、たった1種類のエクササイズをするだけで、腸の調子に変化が期待できる。さっそく腸に刺激を与えて美腸をゲットしよう!
腸をやわらかくする運動で、腸内が活性化!
いくら食生活に気をつけても、腸は運動不足になると、動きが鈍くなる。
日本美腸協会代表理事の小野美咲さんが、腸と運動の関係性についてこう語る。
「動きが鈍ると、腸はきちんと働かなくなります。美腸になるためには、外から刺激を与えるエクササイズが有効です」(小野さん・以下同)
朝におすすめなのが、呼吸をしながら体を伸ばしたり、ねじったりして、腸を間接的に刺激するストレッチ。夜におすすめなのは、腸に皮膚の上から直接刺激を与える『腸押し』だ。
「腸は皮膚の上から触ってもんだり押したりできる貴重な臓器。不調になると腸は硬くなり、トラブルがなくなると、やわらかくなるので、触って確認しましょう」
また、38~40℃の湯に15分ほどつかると、体の深部体温が上がり、副交感神経が優位になって腸の働きがアップするため、入浴後に腸を刺激するのが効果的。
「腸活のゴールデンタイムは深夜の睡眠中。寝る3時間前までに食事を終え、午前0時までに就寝するのが理想です」
睡眠中に腸がしっかり働けば、翌朝の快便は間違いなし。
【朝】血流をよくして腸を活性化 “腸ストレッチ”
腹式呼吸と胸式呼吸を組み合わせ、腸の位置を整えることができるストレッチ。毎朝、起きた直後に行えば、腸の動きが活性化し、快便につながる。
【1】お腹を膨らます
足を肩幅に開いて立つ。両手をお腹に当て、軽くお腹が膨らむ程度に鼻から息を吸う。
【2】腕を上げながら息を吸う
両腕を体に添わせてゆっくり上げながら、5秒かけて鼻から息を吸い、お腹、胸の順にさらに膨らませていく。
【3】腕を下ろしながら息を吐く
腕をゆっくりと下ろしながら、10秒かけて口から息を吐く。腕の動きに合わせて胸、お腹の順に凹ますようにする。
【4】体を丸めて息を吐き切る
【3】のまま、さらに体を倒し、おへそをのぞき込むようにして、ひざまで手を伸ばす。お腹を凹ませて口から息を吐き切る。1~4を5回繰り返す。
【夜】睡眠中の腸の働きを促す “小腸のツボ押し”
腹筋に力を入れず、リラックスした状態で小腸をやさしく刺激。血行のよいやわらかな腸は、消化、吸収、排泄がスムーズになり、冷え、むくみの解消につながる。
【1】へそまわりのツボを確認する
へそから指2本分あけたA~Dの位置に、便秘と下痢に対応したツボがある。寝たままで行っても、座ったり、立った姿勢でもOK。食べすぎた時に押せば、翌朝の胃もたれ防止に。
【2】へそのAとCのツボを同時に押す
人差し指、中指、薬指の3本をそろえたら、1で確認したAとCのツボを、息を吸いながらやさしく押す。強さは心地よさを感じる程度にとどめること。
【3】へそのBとDのツボを同時に押す
軽く息を吐いたら、人差し指、中指、薬指の3本をそろえ、息を吸いながら、【1】のBとDのツボを押す。へそ下がぽっこりしている下がり腸の人は、へその上は指1本分、へそ下は指3本分のところを押すといい。【2】、【3】を再度繰り返す。
イラスト/小野寺奈緒
※女性セブン2020年1月1日号
●日本初の腸活専門ジムでキックボクシング!腸内環境改善と筋トレで痩せる【体験レポ】
●腸内環境を整える|8つの生活習慣と簡単「腸揉みマッサージ」のやり方
●腸活で効果的にダイエットするやり方まとめ|食べ物・レシピ・マッサージで腸内環境改善!
●食欲がおさまらないのはなぜ?その仕組みと食欲を抑えるカギを握る腸内環境
●腸内環境は「便」でチェック!老化や病気を予防する正しい“腸活”の心得