硬貨を敷き詰めて重量を増加
たとえば、金庫本体の重さが30kgだった場合、泥棒が金庫ごと持ち去ってしまう可能性もあります。少しでも金庫を重くするために、私は100円硬貨50枚の束を40本、合計2000枚を金庫に敷き詰めました。これによって約9.6kgの重量をプラスすることができました。さらに、金庫の内扉の空間に100円硬貨50枚の束を入れ240g重くしました。
このほかに銀貨が100枚ほどと、権利書などの書類がビッシリと敷き詰められています。これにより重量が増え、簡単に持ち運びにくくなっています。
金庫の設置場所で盗難防止
金庫を置く場所ですが、私は押し入れの下の段にしました。これによってかがんだ状態でしか金庫に近づくことができないようにしたのです。この状態では、よほど力のある人でないと金庫を動かすことができません。同時に、金庫のまわりを段ボールで覆うことで、金庫の存在がわからないようにしています。これによって、万が一、泥棒に入られたときも金庫が見つかりにくくなり、盗難防止にも役立ちます。
硬貨は災害時にも活躍
金庫の中に硬貨を敷き詰めておくのにはもう1つ別の理由があります。それは大規模災害のことを想定しての対策です。たとえば、災害時には停電になってしまい、クレジットカードや電子決済が使えないということが考えられます。そうなると買い物は現金になりますが、お店によってはお釣りが用意できないこともあるでしょう。そんなとき、小銭があれば買い物が楽になります。
金庫を持つことで、盗難対策はもとより、災害などの際にも大いに役立ちます。金庫は、資産とともに家族を守ってくれる優秀なアイテムなのです。
◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん
うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。
構成/間野由利子