料理・レシピ

旬のかぶ、おいしいものを見極めるポイント 葉や根、茎のどこを見ればいい?

3個のかぶ
春の七草の1つでもあるかぶ(Ph/photoAC)
写真5枚

日本で古くから親しまれてきた野菜の一つであるかぶは、晩秋から冬にかけて旬を迎えます。「すずなとも呼ばれる春の七草のかぶは、寒くなると甘みが増しておいしいですよ」と話す野菜ソムリエプロの福島玲子さんに、おいしいかぶの選び方と正しい保存の仕方を教えてもらいました。

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鮮度よくおいしいかぶはハリと鮮やかさで見極める

かぶは、丸い根の部分だけでなく葉も食べることができます。かぶの葉は根の部分よりも栄養豊富なので、ぜひ捨てずに調理して食べましょう。新鮮でおいしいものを選んで、食卓に取り入れてみてください。

かぶを見分けるときのチェックポイント

かぶを買うときは、まず鮮度が最もわかりやすい葉と茎を見ましょう。葉がみずみずしく、色鮮やかなものがおすすめ。茎はしっかりと固さがあるものが新鮮です。

ざるにのったかぶ
買うときは皮にハリとツヤがあり、真っ白なものを(Ph/photoAC)
写真5枚

かぶの白い部分は実ではなく根が大きくなったものです。この根の表面もチェックポイントです。根の上部がふっくらと丸く、皮にハリとツヤがあり、まっ白なものを選びましょう。

また、ずっしりと重みがあることも重要です。手にとったときに見た目よりも重い印象を受けるものは、みずみずしく栄養豊富で新鮮といえます。

表面の変色はNG!ひげ根の多さも確認

表面にひび割れやシワがあったり、茎と根のつなぎ目部分が変色しているものは収穫から時間が経っているので、避けましょう。

ざるにのったかぶ
ひげ根が多いものは避けて(Ph/photoAC)
写真5枚

ひげ根もあまり多くないものが好ましいです。ひげ根が多いものは、根が十分な水分や栄養分などを土壌から吸収することができず、多くのひげ根から吸収しようとするため、味がのっていないかぶの可能性があります。

根と葉を分けてから!かぶの冷蔵&冷凍保存法

かぶを保存するときは、まず根と葉を分けましょう。分けないでおくと、葉が根の水分や養分を吸い上げてしまい、うまみが減ってしまいます。根と葉を分けてから、冷蔵または冷凍で保存してください。

冷蔵保存は紙で包んでからポリ袋に入れればOK

冷蔵保存する際は、根は切り口が乾燥しないようにラップで包み、キッチンペーパーまたは新聞紙に包んでからポリ袋に入れて野菜室で保存すれば、5日程度持ちます。

葉は湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて保存します。傷むのが早いので、2日程度で食べきりましょう。

冷凍保存はカットすると使い勝手◎

冷凍保存するときは、根は色が変わっているなど、気になる部分があれば皮を剥いて使いやすい大きさにカットしてから、水気をよく拭き取って生のまま冷凍用保存袋へ。葉も好みの長さにカットしてから冷凍用保存袋に入れて冷凍すればOK。どちらも1か月程度保存できます。

カットしたかぶ
かぶはカットして冷凍保存を(Ph/photoAC)
写真5枚

根をサラダなど生で食べるときは自然解凍で、根も葉も、汁物や炒めものなどに使う場合は凍ったまま鍋に入れて使いましょう。

◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん

野菜ソムリエの福島玲子さん
野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
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ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/

構成/イワイユウ

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