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《朝ドラ『ばけばけ』で話題》秋に行きたい島根の旅 グルメ、温泉、パワースポット、文豪・小泉八雲と妻セツの歴史やゆかりの地を一挙紹介

《多数のパワースポット》松江・出雲・隠岐…面影が残るゆかりの寺院・神社へ

松江・出雲にある八雲の作品に影響を与えた寺院や神社は、どこも神聖なパワースポットばかり。いまなお残る日本の美しさや神秘に触れ、たっぷりと気の充電を!

まずは松江のパワースポットをご紹介。

縁結び・家庭和楽のご加護で知られる“神秘の森”「八重垣神社」

“神秘の森”「八重垣神社」
“神秘の森”「八重垣神社」(撮影/北原千恵美)
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八重垣神社は、縁結びの神社として有名。境内の「鏡の池」に占い用紙を浮かべて、硬貨をのせて占う「縁占い」が人気。セツも若い頃に友人と訪れ、この縁占いを行ったそう。紙が早く沈めば良縁が早く、遅く沈むと縁遠く、近くで沈めば身近な人、遠くに沈めば遠方の人と縁があると伝えられている。

セツの紙は岸から遠く離れた池の端まで漂って沈んだ
セツの紙は岸から遠く離れた池の端まで漂って沈んだ(撮影/北原千恵美)
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セツの紙は岸から遠く離れた池の端まで漂って沈んだ。遠い外国からやってきた八雲と縁があったセツの占いは大当たり!

■八重垣神社
住所:松江市佐草町227

大小数百の石狐が並ぶ強い気に満ちた場所「城山稲荷神社」

城山稲荷神社
城山稲荷神社(撮影/北原千恵美)
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近くに住んでいた八雲は城山内の散歩を好み、毎日のように稲荷神社を訪れていた。セツや地元の人々から聞いた怪談や昔話を自らの六感で感じ取っていた八雲。この神社で狐と心の対話をしていたかも!?

八雲がお気に入りだった石狐
八雲がお気に入りだった石狐(撮影/北原千恵美)
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八雲がお気に入りだった石狐。現在は2代目が置かれている。

■城山稲荷神社
住所:松江市殿町477

鐘の音に魅せられ、著書にも登場した寺「洞光寺」

「洞光寺」
洞光寺(撮影/北原千恵美)
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洞光寺は、月照寺と並んで好み、著書にもたびたび登場。『知られぬ日本の面影』では、洞光寺の鐘の音を「仏教ならではの高らかでかつ柔らかい音」と表現し、その響きに深い感銘を受けていた。

■洞光寺
住所:松江市新町832

随筆「神々の国の首都」に登場「月照寺」

月照寺
月照寺の境内にある大亀の石像(写真提供/月照寺)
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月照寺の境内にある大亀の石像には「人喰いの大亀」として語り継がれる怪談がある。八雲は月照寺の不思議な魅力にも強く惹かれ「ここに埋葬してほしい」と語るほどだった。

■月照寺
住所:松江市外中原町179

本殿は日本最古の大社造「国宝 神魂神社」

国宝 神魂神社
国宝 神魂神社(撮影/北原千恵美)
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国宝 神魂神社は、明治24年4月5日に訪れ、深い関心を寄せた神社。神社の静けさや荘厳な社殿は、八雲が描く幽玄な世界観と重なり、彼の作品に豊かな情緒と深みをもたらしたとされる。

荘厳な社殿
荘厳な社殿(撮影/北原千恵美)
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■神魂神社
住所:松江市大庭町563

八雲の精神世界に通じる特別な場所「加賀の潜戸」

加賀の潜戸
加賀の潜戸(写真提供/加賀の潜戸)
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荒波によって形成された海食洞門。海が好きだった八雲は泳ごうとしたが、神聖な場所と周囲に止められ、諦めたというエピソードも。旧潜戸には「賽の河原」があり、夭折した子供たちが積んだとされる小石の塔が並ぶ。この不思議な光景に八雲は興味を持ち、随筆にもたびたび登場した。

■加賀の潜戸
住所:松江市島根町加賀

日本体験の中でも特に印象深い美しい港町「美保関(美保神社)」

美保関(美保神社)
美保関(美保神社)(写真提供/美保関)
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美保関は、八雲が三度も訪れたという美保湾越しに大山を望む三方を海に囲まれた港町。セツと宿泊した旅館「島屋」の跡地は現在、小泉八雲記念公園となっている。

■美保関(美保神社)
住所:松江市美保関町美保関608

ここからは出雲のパワースポットをピックアップする。

神々を迎える神聖な浜の砂を持って出雲大社へ「稲佐の浜」

稲佐の浜
稲佐の浜(撮影/北原千恵美)
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海をこよなく愛した八雲は、島根滞在中には稲佐の浜を訪れ、海水浴を楽しんだという。稲佐の浜で砂を採取し、出雲大社の境内にある素鵞社で「砂の交換」をして持ち帰り、神様のご加護を祈る信仰がある。美しい海岸線は、現在「日本の渚百選」にも選ばれている。

■稲佐の浜
住所:出雲市大社町杵築北

八雲は、外国人で初めて本殿へ昇殿!「出雲大社」

出雲大社
出雲大社(撮影/北原千恵美)
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『古事記』を読んで以来、神聖な出雲大社に憧れていた八雲は、1890年外国人として初めて、本殿へ昇殿する特別な許可を得た。限られた人しか入ることができない神聖な場所での体験により、日本人の精神性や文化、信仰に一層興味を持つこととなった。

出雲大社
出雲大社(撮影/北原千恵美)
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●神在月とは…

旧暦の10月は一般的に「神無月」と言われるが、出雲地方では全国から神々が集うため、神在月と呼ばれている。10月のお詣りは、ご利益も高まるそう!

御本殿天井に描かれている八雲をモチーフにした御朱印帳 青(八雲)初穂料1200円/出雲大社。

御朱印帳
御朱印帳(撮影/北原千恵美)
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■出雲大社
住所:出雲市大社町杵築東195

松江、美保関とともにお気に入りだった場所「日御碕神社」

日御碕神社
日御碕神社(写真提供/日御碕神社)
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出雲大社を訪れた際、勧められた場所。日御碕神社では小野尊光宮司のもてなしを受け、初めて「もずく」を味わったと伝えられている。

■日御碕神社
住所:出雲市大社町日御碕455

八雲も参拝したという目の薬師「一畑薬師」

一畑薬師
一畑薬師(写真提供/一畑薬師)
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松江で宿泊した旅館の女中の目が不自由だったこともあり、八雲は、女中と女将を伴って“目のお薬師”として知られる一畑薬師を参拝している。

■一畑薬師
住所:出雲市小境町803

最後は隠岐の注目ポットを取り上げる。

セツの像は世界でもここだけ!「八雲広場」

(一社)隠岐ジオパーク推進機構
写真提供/(一社)隠岐ジオパーク推進機構
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島根県隠岐の島。八雲が滞在し、水泳を楽しんだ地。滞在先・岡崎旅館の跡地には、現在、八雲とセツの夫婦像が建てられている。海士町では八雲にちなみ、「ハーンPay」という地域通貨の発行も。

■八雲広場
住所:隠岐郡海士町福井

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